オーストラリアの4人組ロック・バンド、テンパー・トラップが4年ぶり3作目となるアルバム『Thick As Thieves』を6月10日(金)に世界同時リリースする。さらに、8月には7年ぶりとなる来日公演も予定されるなど盛り上がりを見せるなか、新作のリリース直前となる5月17日(火)にタワーレコード渋谷店にてスペシャル・アコースティック・ライヴ&トーク・イヴェントを開催することが決定。その模様はタワーレコードのストリーミング・メディア〈タワレボ〉で同時配信される。

2009年のデビュー以来、100万枚を超えるセールスを誇り、YouTubeの再生回数は2000万回を突破。コールドプレイローリング・ストーンズらとツアーを回り、世界中の大型フェスで観衆を虜にする実力派ライヴ・バンドとして知られる彼らだが、今回のイヴェントではアコースティック・ライヴに加えて、ダギー・マンダギ(ヴォーカル/ギター)とジョセフ・グリーア(キーボード)のトーク・セッション、当日集まったファンとのミート&グリートも実施されるという。事前にメールで応募すれば優先的に入場できるので、どこよりも早く新曲が聴けるうえに、メンバーたちと身近に接することができるチャンスだ。とはいえ、久々の来日ということで〈テンパー・トラップって誰?〉なんてリスナーもいるかもしれない。ここでは彼らのカムバックを記念して、その歩みを駆け足で振り返っていこう。

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THE TEMPER TRAP Thick As Thieves Infectious Music/BMG/HOSTESS(2016)

 

メルボルン出身のテンパー・トラップは、2005年に結成。翌年に『The Temper Trap EP』でEPデビューを飾っている。当初からライヴの実力には定評があり、英 BBCの注目新人リスト〈Sound Of 2009〉やNME誌〈Hottest Bands Of 2009〉に選ばれるなど、特にイギリスから熱い注目を集めた。そして、同年にはファースト・アルバム『Conditions』を満を持して発表する。

テンパー・トラップの代表曲といえば、このアルバムに収録された“Sweet Disposition”。U2エッジを思わす叙情的でディレイの効いたギター・プレイに、青空が広がるような開放感、美しいファルセット・ヴォイス、アッパーな曲展開など、ロック・アンセムたる要素をこれでもかと詰め込んだ同曲はUKチャート6位を記録し、ズーイー・デシャネルが主演を務めた映画「(500)日のサマー」にも起用されるなど話題を振り撒いた。改めて聴き返しても、イントロから興奮せずにいられない!

この曲に象徴されるように、インドネシア出身のフロントマンであるダギー・マンダギの歌唱スタイルや、スタジアム級のスケール感などから、デビュー時からU2やコールドプレイなどの大物と比較されたものだが、その一方でエレクトロニクスを駆使した多彩なアレンジも魅力的。TVオン・ザ・レディオなど同時代のNYブルックリン勢にも目配せしつつ、骨太のアンサンブルと実験精神を両立させている。アークティック・モンキーズカサビアンなどを手掛けたジム・アビスがプロデュースを務め、やや小粒なバンドが続いていた当時のUKシーンで歓迎されたのも頷ける雄大でロマンティシズム溢れる一枚となった。

そして、前のめり気味の熱血硬派なライヴ・パフォーマンスが日本でも披露されることに。2009年の夏に〈サマソニ〉出演で初来日を果たしたあと、同年秋の単独公演も成功を収めたことで知名度を一気にアップさせた。

 

こうして国内外で人気アクトとなった彼らだが、2012年に発表した『The Temper Trap』で〈2作目のジンクス〉に悩まされることになる。M83ベル&セバスチャンなどを手掛けた人気プロデューサーのトニー・ホッファーの貢献もあり、ギターを後退させてエレクトロニクスを強調した作りは、大衆性よりもクールネスのほうが勝ってしまったのかもしれない。空手ミュージック・ビデオ(というかモロに映画「ベスト・キッド」)も◎な“Need Your Love”など白眉のナンバーも収録した同作は、地元オーストラリアのチャートで1位を記録したものの、特に日本では低空飛行に終わった感は否めず。翌年にはギタリストのロレンゾが脱退し、テンパー・トラップは窮地に立たされる。

 

そして2016年、〈固い友情〉を意味するニュー・アルバム『Thick As Thieves』で彼らは堂々の帰還を果たす。前作では迷いの生じていた彼らも、ここにきてアイデンティティーであったスタジアム・ロック路線に立ち返り、破格のポップソングがひたすら並ぶ理想的な一枚を完成させた。バンドにとっての勝負作ということもあり、本作ではヒット請負人たちが集結。ファースト・シングル“Fall Together”に参加したジャスティン・パーカーラナ・デル・レイシーア)、タイトル・トラックに携わったパスカル・ガブリエルカイリー・ミノーグレディホーク)とダミアン・テイラーDJシャドウキラーズ)の他、ベン・アレンアニマル・コレクティヴディアハンター)などメジャー/インディーの垣根を越えた実力派ソングライター/プロデューサー陣が新たな門出に華を添えている。

3作目にして特大ホームランを放つようなアルバムを引っ提げての来日公演……より一足早く開催される今回のイヴェントは、バンド側の好調ぶりを近距離で確かめるまたとない機会になるだろう。歌心に富んだバンドだけに、アコースティックでの生ライヴも感涙必至のはず。個人的にもいまから待ちきれない!


 

 

テンパー・トラップ
スペシャル・アコースティック・ライヴ&トーク

日時/会場:5月17日(火) タワーレコード渋谷店 B1F CUTUP STUDIO
開場/開演:19:30/20:00
入場方法:フリー(ただし入場時に1ドリンク500円頂戴いたします)

◎イベント概要
・来日メンバーはダギー・マンダギとジョセフ・グリーアの2名のみ
・インタビュー・トーク + アコースティック・ライヴ+終演後にミート&グリート(メール予約優先、先着50名様)を予定
・当日お越し頂いた方にサイン入りポラロイドなどが抽選で当たる豪華プレゼント施策実施予定
・新作アルバムの会場予約限定特典実施(特典内容は後日発表)
・メールにて事前応募された方を優先的にご案内しますが、メール予約なしでも当日入場は可能です
・メール予約なしで当日入場ご希望の方は、イベント当日18時よりタワーレコード渋谷店1F特設カウンターにて番号付入場整理券を番号ランダムで配布致します(定員になり次第、入場締め切りとなる場合がございます)
・19:30にタワーレコード渋谷店1F階段付近にお集まりください

◎応募方法
下記要綱を全て記入の上、campaign@hostess.co.jpまでEメールを送ってください。
・氏名
・性別
・年齢
・お住まいの都道府県
・ご希望人数(2名まで)
※メールの件名は"ザ・テンパー・トラップ スペシャル・アコースティック・ライヴ&トーク"と記入してください。
※応募締切は2016年5月13日(金)23:59までとさせていただきます。
※応募頂いた方には、整理番号をお知らせするメールを5月15日(日)23:30までにお送りさせて頂きます。

◎タワレボ配信詳細
2016年5月17日(火)20:00 ~
http://www.towerrevo.jp/(PC/スマートフォン対応)

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テンパー・トラップ来日情報
8月8日(月) 大阪・梅田クラブクアトロ
8月9日(火) 東京・恵比寿 LIQUIDROOM
開場/開演:18:00/19:00
料金:6,500円(税込1D別)
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