おかげさまで70回目を迎えた鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今月は大いなる野心を抱きながらシーンを引っ掻き回している、その名もヤシンをオシエタル! 2006年にグラスゴーで結成し、スロウペースで破滅的な激情型のパフォーマンスに磨きを掛けていった彼らは、2011年から2年連続で〈ダウンロード・フェス〉に、そして2014年にはかの〈ソニスフィア〉へ参戦。さらに、Kerrang!誌に封入されたメタリカ『Metallica』(91年)のトリビュート盤にも名を連ね、メタラーから一目置かれるようになる。
そんななか、昨年に日本を除くテリトリーでソニーと契約。このたび4年ぶり3枚目となるニュー・アルバム『The Renegades』を発表したのだ。気になる内容は、複雑に絡み合ったツイン・ギターがリードする奇天烈なアンサンブル(欧州プログレ・メタル好きは発狂必至だぞ!)に、キャッチーなクリーン・トーンとカオティックな咆哮が被さっていくというもの。プロデュースはアスキング・アレクサンドリア周辺で頭角を現しつつあるサム&ジョー・グレイヴス兄弟が、ミキシングはグラマー・オブ・ザ・キルらを手掛けるジョーイ・スタージスが担当と、裏方陣も強力じゃないか! フューネラル・フォー・ア・フレンドやブリング・ミー・ザ・ホライズンが、UKから世界へ羽ばたいていった瞬間を思い出さずにはいられない、この圧倒的なキテる感! つまるところ、いまヤシンを聴かずしてメタルをカタルべからず!!