不世出のジャズ・トランペッター、チェット・ベイカーの苦悩の世界を描いた映画『BORN TO BE BLUE』。主演のイーサン・ホークがどん底からの再生、愛の物語、そしてドラッグに溺れながらも美しい音楽を奏でようとする破滅的な彼の生き様を繊細に熱演しています。イーサン・ホークが自らリード・ヴォーカルをとる2曲、《マイ・ファニー・ヴァレンタイン》《恋したことがない》はもう絶品! 監督の意向で、あえてチェットの録音を使用せず、ジャズ・ピアニスト、デヴィッド・ブレイドが、チェット・ベイカーが愛したスタンダード曲を演奏。映画のリアルな臨場感が伝わる。
イーサン・ホークがチェット・ベイカーの半生を演じ、昨年の東京国際映画祭コンペティション部門に出品されたロバート・バドロー監督の話題作「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」にサントラが登場。デヴィッド・ブレイドの手による劇中の名曲は、ケヴィン・ターコットがトランペット演奏を担当したものだが、2曲あるイーサン自身の歌唱も聴きもの。今秋の日本公開に先駆けて堪能しておきたい。