レディオヘッド作品にも名を連ねるバーレーン出身UKのトランペット奏者、ナイームからリリースした作品は個人的にここ最近で最も刺激的なジャズだと思っている。そしてこの 〈ロープアドープ・レコード〉からの最新作も期待を裏切らない。ルーツに根差したアラビックの旋律を残しつつ、表現の幅の拡がり方は尋常でない。新境地のカラーにもフィットするラージアンサンブル的アンサンブルやポストロック的昂揚感を携えたスピリチュアリティはとにかくサイケでエモーショナルだ。エフェクティヴな音色は宇宙を浮遊しつつ、時に夜を切り裂く。ハイライトはヌビア・ガルシアとの二管がタイトに絡む展開、昇天すること必至。