デヴィッド・ヘンゼルタイン、エド・シグペンとのトリオの『Hard To Find』が注目されたサングイネーティ、今回は地元のマリオ・ゾラ(p)を迎えた全く異なる位相のイタリアン・トリオ。ピアノの響きを極限まで突き詰めた冒頭曲は、高原の夜明け、新しいけど懐かしい、そんな印象を与える清々しい演奏。ベースソロが印象的な③は繰り返し聴くほどメロディが心に沁み込む。そして若いジャズファンには⑥を推薦。軽やかなスピード感とテンションを変化させる演奏。ベースリーダーらしい⑨は、アレンジ/構成が練られた一曲。総じて北欧的な透明感が演奏全体を支配するハイクラスな演奏。エルゲ・リエン・ファンにお薦め。音温度は低め。