ここ数年、ロカビリーやドゥワップなど50s風の音を採り入れたアーティストが多く見受けられるが(例えばウィリー・ムーンやハンニ・エル・カティーブなど)、このたびそういったスタイルの注目アクトが一斉に新作をリリースしたのでチェックしてみよう。
THE BRILLIANTEARS Club Of Broken Hearts: 18 New Doo Wop Recordings Teensville(2014)
まずは、ヨーロッパ各国からその筋では名うてのメンツが集結した奇跡のネオ・ドゥワップ・グループ、ブリリアン・ティアーズによる『Club Of Broken Hearts: 18 New Doo Wop Recordings』。心躍るアップも夢見るようなバラードも、多幸感溢れるコーラスで彩った最高に胸キュンな傑作だ。
続いて、ブライアン・セッツァーの主宰レーベルから上梓された俳優のドレイク・ベルによる歌手デビュー作『Ready Steady Go!』は、キンクスやムーヴらの曲をロックンロールで染め上げたゴキゲンな一枚。セッツァー本人が参加したストレイ・キャッツのカヴァーも聴き逃せないぞ。
お次はチンピラ風の男子声と甘酸っぱい女子声のコントラストが印象的なラッキー13の『Come Back Home』。ヤンチャなロカビリーが満載で、どこかコスプレめいた胡散臭さを漂わせているのもおもしろい。
最後に紹介するルシウスの『Wildewoman』は、麗しいツイン女子ヴォーカルを軸としたセピア色のレトロ・ポップに、ブルックリン産らしいオルタナ感を加えた音作りが新鮮でクール。ということで、ネオ・オールディーズがキテます!