本連載も本年最後(2016年12月発行のbounceに掲載)。2016年も一年間とりとめのないディスクレヴューにお付き合いいただき、ありがとうございました。2015年はライヴ尽くしだったのもあり、DJ業のほうを少し割合多めにやろうとトライしていた一年でした。結局ライヴのほうが多い一年でしたが、新年もDJたくさんやらせていただけたら嬉しいです。そんなわけで、すっかり忘れられがちな気もしますが私の本業のひとつ、DJとして2016年によく使った音源のうち、タワレコでも購入できるものを今回はご紹介。ぜひ皆さまもDJを観に行くのは楽しいので遊びに来てみてください。っていうか2017年はそろそろ新譜を出しますよ!!

 

VARIOUS ARTISTS DJ Koze Presents Pampa Vol.1 Pampa/OCTAVE(2016)

まずはコチラ。DJコーツェのレーベル、パンパからの初のコンピレーション。コーツェといえば2015年末のシングル“XTC”の良さといったらすごかったですね。リアン・ラ・ハヴァスマシュー・ハーバートジェイミーXXマウント・キンビーとご褒美的なメンツが並んでて興奮して購入したのですが、何気にいちばんヤラれたのがエイダの“You And Me”。圧を入れすぎないバックビート・ハウスの仕上がり、お見事!

 

MARQUIS HAWKES Social Housing Houndstooth(2016)

DJ用の音源として今年いちばんシングルを買ったのはたぶん彼のもの。“No Rush”“Chances”など。こちらのアルバムは、最高に褒める時に使う言葉である〈気合い入ってる〉ハウスのみが収録されたアツすぎる一枚です。“Fantasy”の直球すぎるフィルター使いとシーケンスは家で聴いても、もちろんグッときます。“I'm So Glad”ではジャケのカラフルなイラストがいまにも踊り出しそう。

 

TIGER & WOODS On The Green Again Running Back(2016)

本当にタイガーさんとウッズさんでタイガー&ウッズって漫才師みたいだ……と、いま知りました。毎度洒脱なディスコ・カットアップものをリリースしている彼らですが、本作も全曲打点高め。彼らのプレイは時間の経過をじっくり楽しむような雰囲気でとてもいいですが、それに通じる楽曲群、使えます。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。自身の『POSITIVE』はもちろん、G.RINASMAP矢野顕子SUEMITSU & THE SUEMITHSALUスカイラー・スペンスらの楽曲を手掛け、そろそろ新作も待たれるところ。毎週土曜放送のTVアニメ「クラシカロイド」で手掛けた“アイネ・クライネ・夜のムジーク”と“炎のレクイエム”収録の『クラシカロイド MUSIK Collection Vol.1』(ムービック)もこのたびリリースされたばかりです。諸々の最新情報は〈tofubeats.persona.co/〉で確認を!