インタビュー

BiS“SOCiALiSM”

左から、カミヤサキ/ハンサム担当(レンタル移籍中)、ペリ・ウブ/じんせいらくしょう担当、プー・ルイ/リーダー兼ヨゴレ担当、ももらんど/新メンバー、パン・ルナリーフィ/新メンバー、ゴ・ジーラ/怪獣担当、キカ・フロント・フロンタール/担当なし

惑わされるな、目覚めるのだ——サプライズ含みでパワーアップしたBiSの新体制がいよいよ感動一点のスタート! ツアーも間近な7人での初取材をいただきました!

 

逆にまとまった感じ

 3月末から合宿形式で行われた〈WACK合同オーディション〉最終審査の結果、歌唱面で実力を見せたパン・ルナリーフィと、不思議な存在感で注目の的だったももらんど(グループ初のひらがな!)の2名が加入……だけに終わらず、アヤ・エイトプリンスがGANG PARADEのカミヤサキと期間限定トレードも発動し、容赦なく新体制に突入したBiS。言うまでもなくカミヤは旧BiSを解散まで全うした元メンバーなわけで、その〈復帰〉も話題となったばかり。5月30日のLIQUIDROOMにおけるワンマンでお披露目を控える新体制の7人に話を伺いました。

 

パン・ルナリーフィ「どこに入るかわからないオーディションだったんですけど、BiSも好きで観てたから、最初は慣れなくて。まだ慣れてはないけど、毎日一緒に練習して、やっと実感が湧いてきたところです」

ももらんど「えっと、ダンス……は楽しいです。歌はちょっと苦手……」

——合宿に参加していたプー・ルイさんは、2人をどう見ていましたか?

プー・ルイ「ももは一番印象が変わりました。引きこもりだったとかの前情報がなくて、最初は〈ツンツンしてる子なのかな?〉って思ってて。〈何が好きなの?〉って訊いても〈ゆるめるモ!……〉しか言わないし(笑)。でも、放っといてもダンスを練習してたり、人と喋るのが苦手でも、〈今日は目を合わせよう〉〈次の日は一言でも喋ろう〉〈その次の日はワ~ッて大きい声出してみよう〉みたいな成長が1日ごとに見えてて、やっぱ応援したくなるじゃないですか。そういう面ではアイドル性抜群でしたね」

キカ・フロント・フロンタール「ニコ生のコメント量も凄かったですよね。好きになりたくなる、不思議な雰囲気があるなって」

ゴ・ジーラ「キカとペリとで集まってニコ生を観てたんですけど、ずっとハマッてました(笑)」

キカ「ももは合宿で〈ヒラノノゾム〉って仮名でやってたんですけど、ゴジラがもうずっとニヤニヤしながら〈ヒラノ、ヒラノ~♪〉って歌ってて……」

プー「本物のヒラノ(ノゾミ:現BILLIE IDLE)はめっちゃキレてましたけど(笑)。で、パンはもう素直で明るい子っていう印象で。ただ、ニコ生のコメントで叩かれた時があっても、それに対してマイナスな感情のブレを出さなかったので、強いなって思って。BiSはそういうのが強くないとやってけないので、そこも審査のプラスだったって後から聞きました。あと、顔がBiSっぽいですよね。これは、褒めてないです(一同笑)」

カミヤサキ「でも、パンはパフォーマンスも安定してたよね」

プー「そうそう。表情とかも凄い出してくれるタイプだったし。なんで、ももはマスコットみたいな愛される存在で、パンは即戦力というか、凄い正統派になるかも。違うタイプだからこそ良さそうだなって」

——メンバーが増えるかもしれないという前提に、不安とかはなかった?

ゴジ「全然。楽しみでした」

ペリ・ウブ「最初は新メンバーいらないって思ってたんですけど、合宿が近づくにつれて、だんだん楽しみに変わっていきました。まだライヴをやってないからわかんないけど、バランスが良いです」

——良いですよね。で、そのバランスに、想定外でサキさんが加わって。新衣装もハマりすぎでカッコイイんですが。

サキ「けっこうパンク感が出てるというか、ヴィジュアル的にBiSなんで、いま(笑)」

プー「BiSしか受け入れられないから、あなたの坊主は。でも、逆にまとまった感じがしてる。アヤはアイドル的なんで、逆にギャンパレにハマるんですよね、見た目が」

——そうですね……というのもアレですけど。昔からサキさんのファンだったキカさんはどんな気分ですか?

キカ「そう、最初に聞いた時は、〈何を言ってるんだろう?〉と思って。私はサキさんきっかけでBiSを知って、BiSになりたいなと思ったので、その人と一緒にやってるのってヘンな感じなんですよね」

サキ「幻滅してない?」

プー「まあ、好きだった頃とはだいぶ違うよね(笑)」

——“FiNAL DANCE”(2014年5月:旧BiSのラスト・シングル)が今回のリリースのちょうど3年前なんですよね。

プー「あ、そうか。5月だ」

サキ「そっか。当時の自分をいま観ると可愛いですよね(笑)。なんか、女子感ある」

プー「かわいいとかっこいいの両方を取ろうとしてね、失敗してたね」

サキ「迷いがありました」

——BiSには〈戻った〉という感覚ですか? 別のグループという印象?

サキ「う~ん、戻ったというよりは、真新しいことにチャレンジしてるっていうふうに思おう、って考えてます。〈戻ろう〉って思うと過去に捕らわれちゃうので、そこはあんまり考えないようにしてますね」

プー「立場もだいぶ違うもんね。前のサキちゃんは入った順が下っ端だったので。今回はもう完全に先輩だし」

サキ「やっぱ昔は自分も受け身で、立ち回り方とかもまったく考えられてない、赤ちゃん状態だったので。その時にできなかったこととか、悔しかったこととかは、いまがチャレンジできる再チャンスなので、そういう意識はもちろんあるんですけど」

——BiSへのこだわりも強かっただろうし。

サキ「そう、やっぱり引きずってたし、自分の活動に対して無意識のうちにBiSっぽいものを求めようとしてたり。自分の中でBiSを吹っ切れたのって、いまのBiSが再始動して以降なんですよね。そんななかで移籍になって、ちょっと複雑だったんですけど(笑)。まあ、逆に吹っ切れて戻って来れたので良かったのかな」

プー「昔のサキちゃんは真面目なのが個性だったんです。いまはそれプラス〈彼女がモンスター〉みたいな(笑)強いものを身に付けて、でも真面目にやるっていう根本は変わってなくて、いまそれをBiSにやってくれてる。いまのBiSは私が1対4で始まって苦労してて、そこに人が増えたら〈まだ4人も育ってないのに!〉みたいな状況だったと思うので、頼もしいなって思いますね」

サキ「それは良かった」

プー「でも、ももとパンに教えてあげたりすることによって、他のメンバーもお姉さんになったんですよ。言うと怒るんですけど。反抗期なんで(笑)」

ペリ「え、何? 前からだもん」

プー「みんなオーディションを勝ち抜いてきて、人に負けたくないって気持ちはたぶんあったはずが、この半年間は隠れていた部分もあって。でも、メンバーが増えて騒がれてる状況とかを見て、闘志がまた燃え出したんじゃないかな」

ペリ「闘志? そうだな~、闘おうと思ってないけど、7人になると単純に目立てなくなるなっていう……」

キカ「危機感みたいな」

ペリ「危機感、そうですね~、どう目立とうかなっていう……それが闘志か」

プー「そう、それが欲しかったの。でもやっぱり、プー・ルイに対してはそれが生まれなかったんですよね。だから良い風が吹いてきてるなって思います」

——サキさんが入った5人の時点でもうライヴとか凄く評判が良くて、それも状況の変化から引き出された効果かな~と。

キカ「さっき〈ヘンな感覚〉って言ったんですけど、5人でライヴを何回かやって、憧れの人だったけど〈負けないようにがんばろう〉っていう気持ちが凄い出てきたんですよね。それが観てる人にも伝わってたとすれば、イェ~って感じです(笑)」

ゴジ「サキさんが練習に入ってから、手の振り方とか足の回し方とかがまったく違って、教科書みたいにキレイな動き方をしてはるので、凄く勉強になります。〈そうやって動けば、キレイに見えるんだ〉とか、ちゃんと理解できることが多くなってきて、自分でもちょっとずつ実践するようにしてます、なるほど~って」

 

熱さが戻ってきた

——で、早速サキさんが振付もされたニュー・シングルの“SOCiALiSM”です。

BiS SOCiALiSM つばさレコーズ(2017)

プー「いまのBiSになってからは、意外とこういうアップテンポの曲が少なかったんですよね。5人の雰囲気がほんわかしてたのもあったと思うんですけど」

キカ「ゆらゆら揺れる、優しい感じの」

プー「『Re:STUPiD』もゆったり聴く系の曲が多かったので、新鮮で良いなと思いました。振付もライヴで盛り上がる感じで」

キカ「うん、手が挙がりそうな。80年代パンクのイメージ、ちょっとひと昔前のかっこいいパンクって感じがします」

プー「キカの白塗りもね、ひと昔前のね」

ゴジ「ニューロティカだね」

——衣装も含めてアナーキーな雰囲気ですけど、これは空耳系の歌詞というか。

プー「うちらもレコーディングの時は無意味な音ハメ英語で録ってて」

もも「英語が難しかった」

キカ「レコーディングの時、歌詞に全部フリガナを振ってやってたよね」

プー「早口で言葉を発することないもんね」

サキ「振付も新メンバーが目立つように付けてて、もものパートは〈ちょっとやめてよ~〉って喧嘩を仲裁するような、ももっぽい動きを付けたりしてますね」

プー「私とキカがどかされる振りなんですけど、初日の練習ではホント、触れないぐらいのフワッて感じだったのが、日に日にドン、ドンって押す力が大きくなってきて」

キカ「〈おっ、今日は強い〉みたいな」

プー「そこでも成長を感じてるんだよ」

——パンさんはオーディションでの印象より、歌声が大人っぽいというか、雰囲気のある声でいいですよね。

プー「うん、良い声。実はオーディションの歌唱審査1位だったので」

パン「はい、実は」

ゴジ「めっちゃ良い声」

プー「松隈(ケンタ:サウンド・プロデューサー)さん好みってことなんで、今後めっちゃ歌割を取ってくかもしれない。ヤバイ」

——楽しみですね。で、カップリングの“Did not”はゴジラさんらしい歌詞で。

ゴジ「これは何やろ、仮歌の出だしが〈そんなに強くなかった〉ってなってて、そこからメロディーを聴いた時に、人生諦めてるけど、最終的にとりあえず笑えてたらいいよね~みたいな。たぶん、また深夜に書いてたから、そういう気持ちの時やったんやと思います(笑)」

——曲調自体が晴れやかなので、うまく合ってるようにも思えますね。

ゴジ「だから、明るい希望の歌です(笑)」

——どっちも勢いのあるナンバーですけど、“Did not”のほうが個々の歌がハッキリしてて、7人感が強いなと思って。

プー「“SOCiALiSM”との対比が良いですよね。悪と善、陰と陽みたいな」

パン「“SOCiALiSM”とは全然違う感じの曲で、どっちかと言うとこっちのほうが歌いやすかったです」

サキ「パンは普段からめっちゃ笑い上戸なんで、こういう曲調はパンっぽいかな」

キカ「声質も合ってるし」

プー「めっちゃカウパー・ヴォイスだから。お前に〈カウパー・ヴォイス〉の称号やるよ」

パン「(笑)」

——そんなカウパー・ヴォイスも披露される、7人での〈BAD SOCiAL TOUR〉が始まります。LIQUIDROOMでの初日から全国12か所を回られますが。

キカ「いまは良い緊張感があるので、それをツアーで爆発させてやりたいなって気持ちですね、はい」

プー「サキちゃんが入った5人になって勢いがだいぶ変わって。その、前のBiSってやっぱフロアの熱量がヤバかったんです。ああいう熱い感じが戻ってきたのはいいなと思うので、7人になった時にもそれをより増幅させてツアーを回れたら、凄い良い結果になるんじゃないかな。あと、みんなパンとももの成長を観に来るツアーにはなると思うし、絶対そこを注目されるので……ももはどう? 注目されたら嬉しい?」

もも「恥ずか……」

プー「恥ずかしい?」

ゴジ「かわいい」

——既存曲の見せ方も変わりますよね。

プー「パンはダンスも踊れるので、サキちゃんとペリに混じってダンス踊る振り付けが多くて、とか」

サキ「けっこう踊らせようとしてます」

プー「歌割も渡辺(淳之介:プロデューサー)さんが変えるんですけど、ちょっと不思議な、おもしろい感じで。いきなりももが出てきたり……おもしろいです(笑)」

——そこも見どころですね。いずれにせよ再始動の発表からもうすぐ1年ですし、今回のシングルとツアーは勝負のタイミングという雰囲気もあります。

プー「そうですね、私そろそろ売れたいんですけど、ねえ(笑)。まだ人前に出て8、9か月って考えたら凄いんだけど、BiSは凄い早さで進んでいくから。2人はより凄い早さで求められるので」

——期待しています。

プー「もも、最後に何か一言ある?」

もも「えっ……!?」

ゴジ「〈お菓子ちょうだい〉とか言っておいたら貰えるかもしれない」

プー「載らねえよ(笑)」

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