インタビュー

Ray 『Milky Ray』――天の川のように煌めくイノセントな歌声

【二次元以上。 brilliant sounds from 2D and over】アニメ関連の素敵音楽にフォーカスする連載! vol.6(1)

Ray 『Milky Ray』――天の川のように煌めくイノセントな歌声

 「まるで二次元から出てきたみたい」──これは、北海道を拠点とするアニメゲーム音楽の重鎮クリエイター集団・I've高瀬一矢による、Rayを指しての言葉だ。まさに〈二次元以上〉を体現するルックスと歌唱力を持つシンガーのRayは、小さい頃から地元ののど自慢などで鳴らし、歌手を志していた。そして2011年にKOTOKO(作詞)、折戸伸治(作曲)、高瀬(編曲)という豪華作家陣によるTVアニメ「あの夏で待ってる」のオープニング・テーマ“sign”でデビューを果たす。そのイノセントな歌声を武器に、I'veというシーンにおけるデジタル・サウンドのカリスマと共にさまざまなアニメ作品の主題歌を歌ってきた彼女。その最初の集大成が、昨年リリースしたアルバム『RAYVE』であり、直後のワンマン・ライヴだった。それを経て登場する2枚目のフル作が『Milky Ray』だ。

Ray Milky Ray NBCユニバーサル(2014)

 「気持ち的には前よりもっとパワーアップして、というのはありました。まだみんなに見せていないRayの顔を見てもらいたいというのがいちばんにあって」。

 そうした〈パワーアップしたRay〉というテーマのもと生まれたこの新作は、I'veの面々が手掛けた前作と比べ、作家陣も含めてより多彩なサウンドが敷き詰められた作品となった。なかでも目を惹くのがほぼ全曲の歌詞を手掛けたシンガー・ソングライター三重野瞳の存在感だ。

 「いつも歌詞をいただくのがすごく楽しみなんです。三重野さん独特の世界観がクセになっちゃって。レコーディングでも、〈このカッコイイ楽曲に三重野さんの歌詞はどう響くんだろう?〉ってつい入り込んじゃって。なので、歌っていてすごく楽しいんです。最高です!」。

 実にIKUOらしいデジ・ロック“I'm MONSTERちゃん”“twin potion”など、カッコ良いサウンドのなかでも三重野の歌詞は、おもちゃの国のようなメルヘンと等身大のRayが同居。独特な実在性を生み出している。こうしたロッキンでコミカルな世界観を大きく主張しているのが本作のキモでもある。

  「Rayの印象ってふわっとしたイメージがあると思うんですよ。そこを良い意味でブチ壊したいなって考えながら歌っていましたね」。

 ほかにもアンドロイド的な歌唱が新鮮なテクノ・ポップ“Magical革命Girl Rainy Ray”やガーリーなポップス“ココアポット・シティ”では新進気鋭のクリエイター、y0c1eがキュートなサウンドに仕立て上げる。また、レーベルメイトでシンガーの黒崎真音が歌詞を提供した正統派バラード“You're my jewel”ではRay自身のルーツも垣間見える。さらには「いろんな成長をさせていたただいた楽曲」というTVアニメ「凪のあすから」からのシングル曲がエモーショナルに響いて……と、これまで以上に一枚のなかで表情が魅力的に変わっていく充実作となった。

 そしてこの後にはRayにとって初の東名阪ツアーが待っている。ライヴを経て進化を続けてきた彼女だけに、本作を伴う3度目のワンマンではさらに成長した彼女が見られるだろう。

 「どんどんパワーアップしたいし、ライヴでもその姿を見せなくちゃいけないと思います。『Milky Ray』はライヴを想定して作ったところもあったので、それをどう歌って、どんなダンスをできるか、自分の限界はどこにあるのかを模索しながら、自分も楽しんで、みんなにも楽しんでもらえたら最高だと思います」。

 

▼関連作品
左から、Rayの2013年作『RAYVE』、三重野瞳の2007年作『2930~にくみそ~』(共にNBCユニバーサル)

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▼『Milky Ray』の先行シングルを紹介
左から、2013年の“lull~そして僕らは~”、2014年の“ebb and flow”(共にNBCユニバーサル)

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