LA随一の変態クリエイターとでも呼ぶべきアリエル・ピンク。60年代初頭に活躍した地元の知られざる音楽家、ボビー・ジェイムソンに捧げられたこのソロ2作目では宅録に回帰している。諧謔と哄笑にまみれたギミック過剰な演奏が予測不能の展開を繰り広げていくなか、歌メロ自体はキャッチーでメロウなのがミソ。毒々しいのについベロベロ舐めたくなる妖しい色のキャンディーの如き、甘く危険なジャンク・ポップの逸品だ。