2017年にへロンドン拠点を移した3人組が、レディオヘッドの制作などに携わってきたブラッドリー・スペンスらをプロデューサーに迎えて完成させた2作目。耽美で繊細なアンサンブルのなかに、前半はR&Bに由来するグルーヴを滲ませており、特によれたビートを仕込んだ“Shedding”が新たなモードを感じさせる。後半はメロウネスの欠片がたゆたう過剰に静謐な楽曲が並び、どこか彼岸を想起させる音の手触りが凄まじい。