夜を抜け出し、灼熱の太陽が燦々と輝く真昼の世界へ
それはワン・ダイレクションやらウォンテッドといったボーイズ・アイドルが相次いで登場し、人気を博してからしばらく経ってのことだった。同じように若くて、ルックスも良くて、曲は親しみやすくて、でも、みずから楽器を演奏するバンドとして自分たちを差別化したグループが、〈ちょっと待った!〉とばかりに英国で続々と出現。そう、ローソンやリクストンといった連中のことだ。彼らは先輩格のマクフライが提示した原型に従ってキャッチーなポップ・ロックを鳴らし、2010年代前半のチャートを荒らしたわけだが、それから5年近くが経ったいまも一過性のトレンドとして消えることを拒み、高い人気をキープしているのがこのヴァンプスである。2013年秋にデビューするや、全英チャートTOP3圏内に相次いで3曲のシングルを放り込み、早々にブレイクしたものの、前作『Night & Day: Night Edition』でサード・アルバムにして初の全英No.1を獲得。同作からはキャリア最大のヒット・シングル“All Night”も生まれたのだから、最近では珍しい耐久力を見せつけている、とも言えよう。