この日のライヴは、決して忘れられない一夜として胸に刻まれたことだろう。

後にも先にも忘れられない一夜となった。The BONEZの物語をさらに更新するために、何かを終わらせ、何かが始まるんだという期待が膨らみ続け、ライヴが進むにつれて冷静ではいられなくなるほど感極まってしまった。その意味でこの日のライヴはThe BONEZにとっても、あの場にいた観客にとっても、決して忘れられない一夜として胸に刻まれたことだろう。

The BONEZのTOUR「WOKE」-ENCORE-が昨年開催され、当初は9月30日に実施される予定が台風の影響で延期され、晴れて迎えた11月19日・ZEPP TOKYO公演。その模様をノーカットで完全収録した2枚組仕様のライヴDVDが遂にリリース!

The BONEZ The BONEZ TOUR WOKE ENCORE @Zepp Tokyo TENSAIBAKA RECORDS/VAA(2019)

とにかくこの日はJESSE(ヴォーカル/ギター)、NAKA(ギター)、T$UYO$HI(ベース)、ZAX(ドラムス)のメンバー4人が己の感情にストッパーを設けず、喜怒哀楽の4つの感情でも割り切れない様々な思いを全開放させていた。それには理由があった。12年12月30日にPay money To my PainのK(ヴォーカル)が他界し、その一周忌の命日にあたる13年12月30日にPABLO(ギター)、T$UYO$HI(ベース)、ZAX(ドラムス)のメンバー3人はここZEPP TOKYOでスクリーンにKを登場させる形でライヴを行った。ゆえにThe BONEZの歩みはそれと地続きとなり、ZEPP TOKYOは彼らにとって帰るべき〈特別な場所〉となった。

この日はMCにおいても躊躇せずにKに対する思いを語り尽くし、何かを吹っ切るような危機迫る演奏の凄みに圧倒された。リアル・エモーション炸裂の感動の一夜を多くの人に体感してほしい。