先行で公開されていた“WATER”“In The Zoo”による予告通り、ブルースを基調とするサイケデリック・ジャムがアルバムを通じて展開される74分の大作が完成。より自由度を増したYONCEのヴォーカルと、ステレオを飛び交うTAIKINGの強烈なワウ・ギターが印象的な10分超えの“Indigo Blues”がその象徴となっている。過去の先達になぞらえれば、ピンク・フロイドや一時期のビートルズ~オアシスといった名前が浮かぶが、もちろん懐古趣味というわけではなく、ここには本来の意味における〈プログレッシヴ〉な姿勢が窺える。そして、その背景にあるのは〈サクセスストーリー? 笑わせんな 一分一秒が快進撃さ〉という、デビュー当時から変わることのないカウンター精神とハングリー精神。痛快の一言。