ブルックナーの交響曲第9番、マーラーの交響曲第8番と名演をつるべ打ちにしている目下絶好調の坂入健司郎さんと東京ユヴェントス・フィルハーモニー。作品にふさわしい色とハーモニーをギリギリまで追求したサウンドには熱烈なファンがついています。彼らがロマン派の大曲に挑む一方で地道に続けてきたのがベートーヴェン・チクルス。その中から第5番を取り上げた2019年3月10日のライヴ録音が登場しました。リズムの緻密な刻みと舞い上がるエネルギーの交錯が聴き手の脳髄を直撃します。併録のラヴェルのツィガーヌは石上真由子さんの土の香り漂う極彩色のソロがインパクト大です。