昨年、先行して届けられたシングル2曲“Started Out”と“About Work The Dancefloor”がダンスフロアへとベクトルを転換し、シーンに衝撃を走らせたジョージアのセカンド・アルバム。前者はシカゴ・ハウスのグルーヴを、後者はニュー・オーダーが脳裏をよぎるエレポップという大胆なアプローチ、そしてドラムマシーンに909を使用したアナログな触感にも驚かされたわけだが、アルバムではこの909が活躍することでレトロな響きが本作の個性にひと役買っている。またノンビートで哀愁漂うニューエイジ~アンビント・ポップ“Ultimate Sailor”やガムランに感化された“Ray Guns”など前作から続くエキセントリックな視点もあり、ジョージアが求めたスリルある展開に終始興奮させられっぱなしだ。