〈ZARDの作品を後世に伝えていってくれる存在〉として、数々のZARDの名曲を新たな時代へ継なぐSARD UNDERGROUND。ZARD・坂井泉水の未公開詞によるファースト・シングルをZARDのデビュー日でもある2月10日にリリース! その重責を担う彼女たちに、結成からの1年やファースト・シングルについてを聞いた。

SARD UNDERGROUND 少しづつ 少しづつ GIZA(2020)

――結成からおよそ1年が経過しましたが、バンドとしてこの一年を振り返ってみていかがですか?

神野友亜(ヴォーカル)「私自身、歌手になるのが夢だったので、この一年でたくさん初めてのことも経験したし、ライブや歌っている時間がたくさんあって……幸せな一年でした!」

赤坂美羽(ギター)「今まで生きてきたなかでいちばん早く感じた一年でした。いろんな経験をさせていただきましたが、今後はそれをもっと吸収してもっと大きくなれたらなと思います」

杉岡泉美(ベース)「この一年でいろんな経験をさせていただいて、正直ついていくのにも必死でしたね。とにかくあっという間でした」

坂本ひろ美(キーボード)「最初バンドのお話をいただいたときから夢のようで、多くのステージに立たせていただいて、充実した一年でした」

――そして今年、SARD UNDERGROUND初となるオリジナル楽曲、しかも坂井泉水さんが遺した歌詞による楽曲をリリースします。

神野「坂井泉水さんの未発表の詞があるというのは聞いていたので、誰かがカバーしてくれる日をリスナーとして待っていたんですけど、まさか自分たちがお話をいただけるとは思っていなかったので、本当にうれしかったです」

――その坂井さんの歌詞による“少しづつ 少しづつ”を聴いたときはいかがでしたか?

神野「ものすごく感動しました。最初は歌詞をしっかり聞こうという気持ちで聴いたんですけど、景色が見えてくるような詞で、聴いていて涙が出ましたね。あとメロディも歌詞にピッタリで、また今までのZARDさんにはあまりないDメロがあるので、そこでまた上がるというか」

――最後のサビ前のDメロの歌詞とメロディがまた素晴らしいですよね。

神野「この曲はAメロBメロサビと、メロディにあまり差がついていないような感じなんですよ。それがDメロで一気に盛り上がると言うか、これで最後のサビがまたぐっと引き立つような作りになっていますね」

――また演奏としてはこれまでと比べて、プレイの面で変化はありましたか?

坂本「私はキーボードとして、シンセサイザーの音を作っていくんですけど、それをこの一年で勉強していくうちにいろんな音を重ねられるようになりました。今回で印象的なのはオルゴールの音色でメロディを弾いたところですね」

赤坂「アルペジオがよく響くフレーズが2番のAメロであるんですけど、ここにはどういった音が合うのかなって研究していました。最終的にああいう響く感じになりましたね」

杉岡「私はリズム隊として、当時ZARDさんのサポートもされていた車谷(啓介)さんのドラムと一緒にやらせてもらえていたんですよ。これまではずっと引っ張っていただいていたんですけど、ここ最近は自分でもイケてるかな……?って、ちょっとだけ思っています(笑)」

――本作がリリースされるのが2月10日、ZARDがデビュー・シングルをリリースした日です。そこにカップリングでZARDのデビュー曲『Good-bye My Loneliness』を収録するのもニクいですね。

神野「メンバーみんなが大好きな曲なので、うれしかったです。歌い回しを坂井泉水さんに近づけられるように何回もオリジナルを聴きました。でも大好きな曲で聴いている回数が多かったぶん今までのカバーよりも、さらに表現としてしっかりできたんじゃないかなって思っています。だからこれも早く聴いてほしいです(笑)」

――バンドとしても2年目に突入しますが、SARD UNDERGROUNDの今後の目標を聞かせてください。

神野「私は47都道府県のライブイベントコンプリートをしたい。それとワンマンライブを色々な場所でやりたいですね」

杉岡「そうですね。私はもっと広い会場で、いろんな国の方もいるところでライブして、低音をみなさんに響かせたいです」

坂本「大きなステージに立つこともそうですし、キーボードとしていろんな音を再現できるように頑張っていきたいですね」

赤坂「もっと感情的なギターが弾けるようになりたいですね。ZARDさんのあのエモい感じを表現できるようになりたいです」

神野「あとやっぱり……いつか、ZARDさんの楽曲のカバーをコンプリートしたいです」