UKインディー/オルタナの次世代シーンにてブラック・ミディやスクイッドに続く存在と目されているという気鋭のバンドがドミノからようやくアルバム・デビュー。幼少期からの親友同士だというアーシャ・ローレンツとルイス・オブライエンによって結成され、現在はリズム隊を加えて活動する北ロンドンの4人組。“Wished”(2017年)などを出した頃はもっとシューゲイズなデイドリーム感覚を強調していた気もするが、重たい“Right Round The Clock”やポップな“Starstruck”、先行カットの“Snakes”など楽曲を重ねるごとに芯のある独自性を確立、共同プロデュースにジェイムズ・ドリングを迎えて品格のあるアルバムに仕立てている。Pitchfork基準の〈感度の高い層〉じゃないリスナーにも届きうるはずの好盤。