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3. DaBaby “Find My Way”
天野「3位はダベイビーのニュー・シングル“Find My Way”!」
田中「〈2019年の顔〉と言っていいほどの活躍を見せた米オハイオ州クリーヴランド出身のラッパー、ダベイビー。シングル“Suge”とデビュー・アルバム『Baby On Baby』、セカンド・アルバム『KIRK』は大ヒットを記録しましたね。2月の“Shut Up”、先日ご紹介したリル・ヨッティ、ドレイクとの“Oprah’s Bank Account”を経て、ソロ・シングルが届けられました」
天野「サウダージなギターのフレーズのループが切ない曲ですよね。90年代後半から2000年代初頭のR&Bを思い出させるような……。宇多田ヒカルの“Addicted To You”(99年)のハープ・リフみたいな。例えが古くてすみません。僕としては、どっちかというとおもしろキャラで売っていたダベイビーが真面目にラップしているなって感想を持ったんです。サビで歌っているのも珍しいですし。ちなみに、サビの歌詞はこうです。〈俺は自分の気持ちをなだめるためにあの子とファックする/出会う人間は、みんな俺のことをヒーローだと言う/浮き沈みを経て あいつらは俺をヴィランとして扱う/忘れられて、言及されなくなったら?/俺はただの壊れたハートを持ったニガー 家に帰るための道を探している〉。刹那的な成功を経た葛藤とその辛さをラップしていて、シリアスに響く曲なのが新しいなと思いました。ラッパーとしての変化と成長を印象づける、興味深い曲ですね」