fhánaのいろいろな音を担当しているkevin mitsunagaです。非日常の只中にあるここ最近の世の中ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。あまり外出できない状態が続きましたが、家の中で音楽を聴いていると荒んだ気持ちが和らぎます。こんな時こそ必要なのはやっぱり音楽をはじめとした芸術なんだな、と改めて思います。さて、季節はあっという間に流れ、夏がやってきましたね。夏と言えば海!というわけで、今回は〈壮大な海を感じられるアニソン〉を紹介していきたいと思います。
まずは1曲目、坂本真綾 “Million Clouds”。TVアニメ「あまんちゅ!」オープニング・テーマです。「あまんちゅ!」はダイビング部に所属する少女たちの日常を描いた作品で〈海〉がテーマということもあり、この楽曲も繊細かつ厳かな大海原を感じられるアレンジ。序盤は優しく静かなピアノが主体ですが、曲が展開するにつれて楽器が増え、どんどん雄大さが増していきます。でもただ優しいだけではなく、ちょっと近付き難いような、人が海に対して抱く根源的な恐れのような感情も表現されているような気が。そこに重なる坂本真綾さんの優しい歌声が素晴らしい輝きを放っていますね。
続いては、YURiKA“鏡面の波”。TVアニメ「宝石の国」のオープニング曲です。タイトルに思いっきり〈波〉と入っている通り、揺らぎのあるサウンドとコード進行で水面に揺蕩う気分に浸れます。曲の展開やメロディーも浮遊感があり、思ってもみない方向に曲が動く様はまさに〈海〉という感じ。散りばめられた電子音が程よく耳を刺激して小気味良いです。夜の海で浮き輪でプカプカ浮かびながらこれ聴いたらメチャクチャ気持ち良いだろうなぁ。そんでうっかり寝ちゃって、気付いたら沖まで流されてそう(笑)。
そして3曲目は、牧野由依“スピラーレ”。TVアニメ「ARIA The ORIGINATION」のオープニング・テーマです。〈ARIA〉は僕がもっとも好きなアニメのひとつで、惑星改造(テラフォーミング)により生まれた水の惑星〈アクア〉でゴンドラを操って観光客をもてなす水先案内人の少女たちが主人公の作品。何気ない日常に隠れている人と人の繋がり/優しさが描かれていて、この曲はその世界観に物凄くマッチしています。ゆったりとしたひたすら優しいメロディーと曲調で、ゆらゆらと揺れるゴンドラに乗っているような気分。強烈な睡眠導入効果があると思うので、寝る時に聴くのがオススメ! 今年の夏は例年と違ってあまり外に出て遊ぶことはできないかもしれないけど、音楽があれば家にいたって海を感じられる! いつだって楽しいことは周りに溢れてるんです。必要なのは想像力だけ。楽しい気持ちを胸に、明るい未来が来ることを待ちたいなと思います。それじゃ、またね!
kevin mitsunaga
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーとヴォーカリストのtowanaから成るユニット、fhánaのいろいろな音を担当。劇場版アニメ「SHIROBAKO」の主題歌を収めた最新シングル“星をあつめて”(ランティス)が好評リリース中! その他、今後のスケジュールについては〈http://fhana.jp/〉でご確認ください。