コラム

『SQUARE ENIX Chill Out Arrangement Tracks』「ファイナルファンタジー」などのゲーム音楽で過ごすくつろぎの時間

SQUARE ENIX Chill Out
あの名作ゲームの音楽たちでくつろぎの時間を!

VARIOUS ARTISTS 『SQUARE ENIX Chill Out Arrangement Tracks - AROUND 80's MIX』 スクウェア・エニックス(2020)

 「ファイナルファンタジー」シリーズや「魔界塔士 Sa・Ga」といった往年のゲームを振り返る時、美しいBGMの数々も一緒に思い起こすというかつてのキッズは多いはず。こうしたスクウェア(現スクウェア・エニックス)から送り出された懐かしのゲームを80年代のものを中心にピックアップし、それらの楽曲をリラックスしたアレンジで聴かせてくれるコンピが『SQUARE ENIX Chill Out Arrangement Tracks - AROUND 80's MIX』だ。全12名のアレンジャーはダンス・ミュージック寄りの作家が多く、ゆったりとしたビートを敷いた楽曲が中心となっている。

 まず、関口シンゴはオーガニックな演奏とブレイクビーツを組み合わせて「聖剣伝説〜ファイナルファンタジー外伝〜」の“Rising Sun”をカヴァー。このジャジー〜ローファイ・ヒップホップ的なサウンドがコンピの基調になっており、Chocoholicやクリスチャン・グリノらも近しいムードのリアレンジを披露している。ロード・エコーは得意のリズムボックスも持ち込みながら、スティール・ギターをフィーチャーして「ファイナルファンタジー」の“プレリュード”を料理。とりわけ意外な解釈で驚かせてくれるのが、タカラダミチノブによる「ファイナルファンタジーII」の“チョコボのテーマ”。トロンボーンを迎えたダビーなサウンドがユーモラスなメロディーに見事にハマっていてなんとも楽しい。

 いずれの楽曲も原曲のメロディーを軸に据えて、その魅力を最大限に引き出す繊細なアレンジを構築しているのが興味深い。植松伸夫らが手掛けた原曲のタイムレスな美しさを改めて伝えてくれる一枚だ。

『SQUARE ENIX Chill Out Arrangement Tracks - AROUND 80's MIX』に参加したアーティストの関連作品。

TOWER DOORS