舞台裏で心血を注いだ日々の創作を続けざまに実らせてきたUru。充実の一年を締め括るニュー・シングルはこれまでにない明るさと軽やかさを纏っていて……

新曲が続いた2025年

 2024年2月のシングル“アンビバレント”以降、これまでになく静かな動きを見せてきたUru。だが、明けて25年は、春先の“春 ~Destiny~”に始まって、堰を切ったように配信リリースが続いた。

 「2024年はその曲たちを黙々と制作していて、制作にとても集中できた年でした。あまり表に出てこないことを心配していただくこともありましたが、心の中では〈待ってろよーーーー!!〉という感じで(笑)、ひたすら制作に向き合っていました」。

 春夏に届けられた4曲――“春 ~Destiny~”“フィラメント”“Never ends”“手紙”は、小林武史、KOHD、トオミヨウといった、これまでも手合わせしてきたアレンジャーとのコラボレーションだが、それぞれのアプローチでUruの歌の世界観を広げ、また、彼女自身も大きな手応えを得たという。

 「特に“春 ~Destiny~”は、小林さんにしていただいたアレンジによってデモとは大きく印象が変わって、こんなに変わるものなのだなとワクワクしました。私のデモはどちらかというとアンニュイというかスモークな感じだったのですが、CM曲ということでその世界観に合うアレンジをしてくださって、私もそれに導かれてレコーディングの際には歌い方を変えました。KOHDさんにアレンジしていただいた“フィラメント”も、イントロがすごく素敵で、Aメロに入るときの気持ちを自然に作れたし、トオミさんとの“Never ends”は、奥行きや広がりを感じながらそれをレコーディングにも活かせたし、アレンジひとつで曲の表情が変わる、その振り幅ってすごいなと改めて感じました」。

 それらに続いて10月から配信され、このたびCDシングルとしてリリースされるのが“プラットフォーム”。同曲はこの秋のTVアニメ「永久のユウグレ」のオープニング主題歌として書き下ろされている。

 「作品のストーリーを読んでいくと、登場人物たちの真っ直ぐさを感じるシーンがたくさんあって、素直で開放的な、爽快感や疾走感を感じる曲にしたいと思って作りました」。

Uru 『プラットフォーム』 ソニー(2025)