2019年に自主レーベルNOVA Recordを立ち上げた反田恭平。多くのファンが待ち望んでいた待望のソロ・アルバム。その第1作は『メンデルスゾーン:無言歌集』。しかも、数年かけて全8集48曲を録音するという一大プロジェクト。自身、小学5年の時に“デュエット”と出会い、その曲に魅了されていたという。その想いは年数と共に今回の演奏に色濃く反映されいるようだ。情感たっぷりに煌びやかに弾かれている“無言歌 ホ短調 Op.117”。そして、“デュエット”では、美しい旋律が、反田恭平によって更に輝きを帯びている。今、この時期だからこそ彼の演奏は聴き手の心に深くよりそう事であろう。