大人気漫画「ピアノの森」のTVアニメ化作品に阿字野壮介役で演奏中!

 クラシックをテーマにした大人気漫画「ピアノの森」がTVアニメ化され、4月からNHK総合で放映されている。物語は、森に捨てられたピアノを弾いて育った主人公の一ノ瀬海(カイ)がショパン・コンクールに挑戦するまでを追い、そこに英才教育を受けてきた雨宮修平やカイの先生になる阿字野壮介らが絡み、数々のドラマが展開されていく。当然ピアノを演奏するシーンが数多く登場する。TVアニメ化にあたり、誰がピアノを弾くのか。それが成功の鍵を握る重要な要素となるなか、新進気鋭のピアニスト5名が選ばれて、登場人物それぞれのピアノを演奏。そのなかでショパン大学に在学中の反田恭平は、阿字野壮介役に指名された。

「僕自身が中高校生という多感で、柔軟にいろいろ吸収する年齢の時に『ピアノの森』が大好きで読んでいたので、オファーをいただいた時は、即答でイエスでした(笑)。しかもその頃に漫画を読みながら、自分は誰のキャラなのかと、思い巡らせた時に完璧に阿字野壮介だったので、うれしかったですね。もし、オーディションがあったら受けていたので、幸いにも声を掛けていただけて、ありがたいと思いました」

 阿字野壮介は、演奏家として活躍している最中に交通事故で左手の自由を奪われて、小学校の音楽教師になった元ピアニスト。カイとの運命的な出会いに触発されて、彼にピアノを教えるという人物だ。

「漫画から人物像を汲み取って、阿字野のピアノを弾くのは正直に言うと、難しかったですね。彼は交通事故に遭ったことでピアニストの道を断念した人。未だに左腕に痛みが残り、指も自由に速く動かすことが出来ない。それを考えながら、阿字野に成りきるようにしてレコーディングでは演奏しました」

 その難しい設定に加えて、阿字野壮介は、捨てられていたピアノを独学で弾いていた、まだ小学生のカイにピアノを教えるために演奏する楽曲も、初級者向けのベートーヴェンの《エリーゼのために》やモーツァルトの《ピアノ・ソナタ第2番 ヘ長調K280第1楽章》だったりする。

「カイが初めてクラシックを弾く大事な時期に聴かせるピアノ、彼にとっていいお手本になるピアノを弾かなくてはいけないので、基本的に楽譜に忠実に演奏しました。もし、自分がそういう境遇で、才能はすごくあるけれど、クラシックを学ぶのは初めてという生徒に教える場合、最初は基礎をちゃんと教えると思うので、そういう風な演奏をしています」

 阿字野壮介になった反田恭平はもちろんのこと、雨宮修平役の髙木竜馬らの演奏を収めたアルバム「ピアノの森」は、6月に発売を予定している。

 


TV INFORMATION

ピアノの森
○NHK総合テレビ 毎週月曜[日曜深夜] 午前0時10分放送! ※関西地方は午前0時50分放送
原作:一色まこと
監督:中谷学
音楽:富貴晴美
アニメーション制作:ガイナックススタジオ
メインピアニスト:反田恭平(阿宇野壮介)/髙木竜馬(雨宮修平)/牛牛(パン・ウェイ)/シモン・ネーリング(レフ・シマノフスキ)/ジュリエット・ジョルノー(ソフィ・オルメッソン)
※放送日時は変更となる場合がございます
piano-anime.jp