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コラム

ポール・マッカートニー(Paul McCartney)『McCartney III』ひとりで音楽に向き合った宅録シリーズの伝統を紐解く

©MARY McCARTNEY/MPL COMMUNICATIONS

ポール・マッカートニーが贈る『McCartney III』とは何か?

 「僕はロックダウンの時期を自分の農場で家族と過ごしていた。毎日自分のスタジオに通っていた。映画音楽の仕事を少ししなければならなかったんだけど、それがオープニングで使われることになった。それが終わった後で、さあ何をやろうか?と考えた。何年も前に少しだけやりかけた曲がいくつかあったけれど、いつも時間がなくなって半分くらいのところで終わっていた。だから、そういう曲にはどういうものがあったのかを思い出していった。そして毎日、その曲をもともと書いた楽器でレコーディングを始めて、だんだんと楽器を足していった。とても楽しかったよ。仕事のためではなく、自分のために曲を作っている感じだった。というわけで、やりたかったことをやったんだ。それがアルバムになるとは思ってもみなかった」。

PAUL McCARTNEY 『McCartney III』 MPL/Capitol/ユニバーサル(2020)

 このたび登場した2年ぶりのニュー・アルバム『McCartney III』について、ポール・マッカートニー自身はこのようにコメントを寄せている。奇しくも2020年は彼がみずからの姓を冠したソロ・デビュー作『McCartney』のリリースから50周年。コメントをそのまま受け取るならば当の本人は特にアルバムなどを予定していなかったようだが、コロナ禍におけるロックダウンを受け、隔離状態を活かして作り上げた楽曲たちが『McCartney III』という形を織り成していったということだろう。

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