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【天野龍太郎】

Loota “Melting Ice”

約2年の沈黙を破って突然リリースされたLootaの新曲。シングル『Sheep / Melting Ice』から、“Melting Ice”ミュージック・ビデオがアップされています。この2分にも満たないこのドリーミーで向こう見ずなトラップを聴くにつけ、とても不思議な気持ちになります。彼はこれからどこへ向かうのでしょうか。『Sheep / Melting Ice』の配信リンクはこちら

 

JINTANA & EMERALDS “Oh! Southern Wind”

JINTANA & EMERALDS、ひさしぶりの新曲です。一十三十一さんの歌に酔い、JINTANA&KASHIFのきらめくギター・サウンドに骨抜きにされ……。それにしても、フィル・スペクターが亡くなった2021年にこんな曲を聴けるなんて。配信リンクはこちら

 

白いベランダ “Yuugata Party”

ぶっとばされた一曲。ガット・ギターと歌で親密な音楽を紡いでいたデュオが、突如パソコン音楽クラブばりのフェティッシュなテクノ・ポップをリリースしました(とはいえ、この急展開は路線変更ではないそうです)。妙にチャンキーな響きとひねくれたメロディー、練り込まれたプロダクション、そしてなんともゆるいリリック……。ノンスタンダードとか、あの時代の音を更新しているように感じます(本人たちによれば、〈「夕方の瞑想を推奨するダンスナンバー」という意味不明なコンセプトで制作したポップチューンです〉とのこと)。なにより、ヴォーカリスト・さとこさんの歌が素晴らしすぎます。Bandcampで販売中

 

wai wai music resort “光の束(果樹園 Remix)”

LP化されたwai wai music resortの『WWMR 1』から、“光の束”(名曲!)の果樹園によるリミックスが公開。ファンタジックな夢の世界へといざなうドリーミーなチェンバー・ポップに生まれ変わった“光の束”ですが、後半、韓国語のヴォーカルが乗ってくるところで鳥肌が……。素晴らしすぎます。『WWMR 1』のレコードはタワーレコード オンラインで販売中

 

新川忠 “Peaceful Day”

カミーユ・クローデル”などの名曲で知られ、Lampの染谷太陽さんが惚れ込むシンガー・ソングライターの新川忠さん。彼の新曲は、ノスタルジックなヒップホップ・ソウル調のビートの上で新川さんのまろやかな歌声が優雅にたゆたう珠玉の一曲。4作目のアルバム『Street Illusion』が2月12日(金)にリリースされるとのことで、楽しみでなりません。

 

NNMIE “バランス”

まだなにも情報がなく詳細はわからないのですが、んミィさんがニュー・アルバム『(Your) Paved Moon』を今月リリースするようです。こちらは、同作に収録されるという、先日んミィバンドのライブで披露されていた新曲“バランス”。なんと、マリ(mukuchi)さんが参加しています。んミィバンドは2月13日(土)にイベント〈知らないパレード5〉を開催するそうですので、行ける方は行きましょう。

 

【鈴木英之介】

Nulbarich “TOKYO”

1月27日に配信リリースされた新曲。〈東京〉をテーマにした歌は古今東西たくさん作られているが、このように東京出身者にも地方出身者にも等しく寄り添うような曲は珍しいように感じられる。ある出来事を機にそのあり様が一変してしまった大都市で生きるということは、出身地を問わず多くの人に異邦人的な心細さの感覚を芽生えさせるものだ。そしていま、私たちはまさにそうした経験のただなかにいる。そんななかで届けられたこの曲は、すべての都市生活者のためのゴスペルである、と言ったら大袈裟だろうか? 配信リンクはこちら

 

kiwi “You”

東京を拠点に活動する4人組インディー・ロック・バンドが1月27日に配信リリースしたシングル『You/A Little Wish』の収録曲。爽やかな曲調ながら、まるで霞の向こう側で演奏されている音のような、夢幻的なサイケデリアがほんのりと感じられる。そのバランス感覚はダイヴ(DIIV)などの、ドリーム・ポップ寄りの音楽性を持ったインディー・ロック・バンドと少し似ているかもしれない。またそんなムードをより引き立てる、ローファイな質感のミュージック・ビデオも味があって良い。配信リンクはこちら

 

Big Animal Theory “Writhing In Agony feat. Ralph

〈英国在住の日本人〉ということ以外に情報のない、正体不明のビートメイカー/プロデューサー・Big Animal Theory。これは、そんな彼が1月29日に配信リリースしたアルバム『However Well Known, Always Anonymous』に収録の、ラッパー・Ralphとのコラボ・ナンバーだ。ヒップホップのみならずベース・ミュージックからの影響も感じられる先鋭的なトラックに、低くドスの効いたRalphのフロウが乗ることで、なんとも不穏な空気感が醸成されている。なお、アルバム『However Well Known, Always Anonymous』は2月24日(水)にCDでもリリースされる予定なので、ぜひチェックしてみてほしい。CDのご予約はこちらから