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【tofubeatsの棚の端まで】最終回 シティ――木村恵子や和田加奈子など、シティ・ポップからJ-Popへの過渡期の3枚

棚に端はあるのか否か、時間が経てばわかる……そんな長期連載もこれにて最終回!

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。オマーSの新譜に収録の“In My City”を聴きながら最近言われてるシティ・ポップって言葉について改めて考えたりしております。まあ定義なんかは自分がするものではないので置いといて、80s後期以降のJ-Popへの転換期に出た作品って良いのたくさんありますよね。今回はそんななかから今でも買える再発群をご紹介。

 一部のJ-Popディガーからかねてより好評だったこのアルバム、自分はけっこう前に中古でオリジナルのCDを入手していたのですが、数年前に再発されていたんですね。後には“精神的M”などでもうちょっと独特の感じ(こちらは昔オカダダさんから教わったのですが、このアルバムを知っているとけっこう驚きます)になっていくのですが、こちらは歌謡曲っぽい雰囲気と90年代J-Popの雰囲気がハイブリッドになっているおもしろい一枚。今年ふと聴き直してみるとけっこう調子の良い一枚でした。

 

和田加奈子 『KANA』 イーストワールド/TOWER TO THE PEOPLE(1987)

 こちらもそんなJ-Pop前夜の作品。タワー限定でフィジカルになっていたとは知りませんでした。“真夜中のドア”がバイラルするより何年も前、2010年すぎくらいから海外の一部愛好家の間で話題になっていた印象です。「きまぐれオレンジロード」の挿入歌など、アニメからの発掘なのでしょうか。海外の友達が普通に知っていて謎でした。ヒット曲“悲しいハートは燃えている”もそうですがエディット不要のダンサブルな仕上がりはオリジナルもぜひ。

 

 ギリギリ90年リリースのこちらも再発中。“せつなくて”などいわゆる和モノDJにも人気の楽曲を多数収録。何よりこれら上記3作はスタジオ的意匠は存分にありつつも打ち込みが入ってきているのがたまりませんね。やっぱ過渡期というのはおもしろいな~と思います。しかしまあそろそろ90s作品なんかも再発されはじめて自分の加齢を感じたり……、中澤真由氏のLPとか欲しいですね。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸出身のトラックメイカー。自身の作品をリリースするほか、ミツメ、大比良瑞希、Sexy Zone、徳利、CHEMISTRY、土岐麻子、向井太一、サニーデイサービス、平井堅、山本彩らの楽曲を手掛けています。ここ最近はヒプノシスマイク、中島愛のニュー・アルバム『green diary』などに参加しているほか、家入レオのニュー・シングル“空と青”(ビクター)にて“未完成”のリミックスを手掛けています! その他もろもろの最新情報は〈tofubeats.com〉にて!

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