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『Duets』に収められた多種多様なデュエット・ナンバーと、パートナーたちの周辺作品もチェックしてみよう!

1. Little Something  with MELODY GARDOT
哀愁にしっとり濡れた旋律ながらもリズミックな意匠が実にポップなメロディ・ガルドーとの初顔合わせで、制作には相棒ドミニク・ミラーも関与。コロナ禍のなかで登場した彼女の20年作『Sunset In The Blue』(Decca/ユニバーサル)に収録されていた。なお、同作はこの4月に〈Deluxe Edition〉として再登場する。

 

2. It's Probably Me  with ERIC CLAPTON
もともと92年公開の映画サントラ『Lethal Weapon 3』(Reprise)用に録音された、当時は珍しかった大物同士のコラボ。スティングはベースも弾きつつエリック・クラプトンのギターと〈デュエット〉し、スティーヴ・ガッドやデヴィッド・サンボーンらの渋いバッキングも効いている。

 

3. Stolen Car  with MYLÈNE FARMER
オリジナルはスティングの03年作『Sacred Love』に収録されていたダンサブルなトラックで、フランスのミレーヌ・ファルメールがエレクトロ度を増強してカヴァーするにあたってスティング本人を招き、仏語詞も加えたものだ。彼女の15年作『Interstellaires』(Polydor)に収録されて全仏1位のヒットを記録した。

 

4. Desert Rose  with CHEB MAMI
ライ歌手のシェブ・マミを招いたエキゾチックなヒット・シングルで、99年作『Brand New Day』でもミステリアスな心地良さを放ってスティングの越境性を示した名曲だ。これをきっかけに名を広めたシェブの01年作『Dellali』(Virgin)ではスティングが“Le Rai C'est Chic”にお返し参加してもいる。

 

5. Rise & Fall  with CRAIG DAVID
スティング本人を招いて全英2位まで上昇し、いまも『Rewind -The Collection』(ソニー)などで聴けるクレイグ・デヴィッドの代表曲のひとつ。もともとはスティングの名曲“Shape Of My Heart”(93年)を哀愁のループに仕立てたもので、同じネタ使いの例ではジュース・ワールド“Lucid Dreams”(17年)もお馴染みだろう。

 

6. Whenever I Say Your Name  with MARY J. BLIGE
メアリーJ・ブライジのパワフルな歌唱をガッチリ受け止めた真っ向勝負のデュエットで、スティングの03年作『Sacred Love』に収録されて後にグラミーも受賞。なお、メアリーは01年作『No More Drama』(Geffen)所収のヒット“Dance For Me”でポリス“The Bed's Too Big Without You”をキャッチーにネタ使用していた。

 

7. Don’t Make Me Wait  with SHAGGY
ジャマイカの重鎮シャギーとガッチリ組んだ18年のデュエット作『44/876』のリード・シングルでもあった温かい雰囲気のレゲエ・ナンバー。手の合う両者のタッグはその後も続き、シャギーの20年作『Hot Shot 2020』(Polydor)でも“Angel”と“Primavera”のアニヴァーサリーなリメイクにスティングが駆けつけている。

 

8. Reste  with GIMS
シャギーとの『44/876』にも客演していたフランスのコンゴ系ラッパー、メイトル・ギムスとの2度目のコラボ。独特のメロディックな哀感と広がりが映える内容で、彼の19年作『Transcendance』(Wati B)に収録されていた。

 

9. We'll Be Together  with ANNIE LENNOX
原曲は『...Nothing Like The Sun』(87年)から全米7位を記録したポップ・ヒット。こちらは04年公開の映画「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」のサントラ『Bridget Jones:Edge Of Reason』(Universal)のためにアニー・レノックスとデュエットしたロッキンなセルフ・リメイクだ。