Page 2 / 2 1ページ目から読む

박혜진 Park Hye Jin feat. Clams Casino & Take A Daytrip “Y DON’T U”

田中「韓国出身のプロデューサー、パク・ヘジンの新曲が到着。彼女らしい不思議な浮遊感を持っているダウンテンポの楽曲ですが、ビートがいつになくトラップっぽくてビックリしました。プロデューサー兼フィーチャリング・アーティストとして参加しているのは、エイサップ・ロッキーやサーペントウィズフィートらの作品に参加してきたクラムズ・カジノ。そして、トラヴィス・スコットやリル・ナズ・Xの楽曲で知られる2人組のテイク・ア・デイトリップ。彼らの貢献が大きいのかもしれませんね」

天野「クラムズ・カジノはなんとなく繋がりそうだけど、テイク・ア・デイトリップの参加が以外でラップ・ファンとしては楽しい! この曲は彼女が以前、英ロンドンに暮らしていたときに作った曲で、それから長い時間をかけて完成させたらしいです。プレス・リリースによると、この曲は失恋と拒絶についての歌なんだとか。〈どうして私を愛さないの?〉と繰り返されるコーラスは情念たっぷりで、なんだか迫力があります」

田中「なお、コロナ禍によりいったん延期になったヘジンの来日公演の振り替え日程が決定しました。2021年12月3日(金)に東京・渋谷のContact、翌日4日(土)に大阪・住之江のBLACK CHAMBER(CCO)にて開催。楽しみですね!」

 

Zella Day “Dance For Love”

天野「ゼラ・デイは〈PSN〉の会議で何度か名前を挙げていたアーティストなので、満を持しての初登場ですね。LAのシンガー・ソングライターで、ラナ・デル・レイの新作『Chemtrails Over The Country Club』への参加も話題でした。僕は、2月にリリースされたワイズ・ブラッド(Weyes Blood)との共演曲“Holocene”が大好きで、繰り返し聴いていたんですよね」

田中「“Holocene”に続くこの新曲“Dance For Love”は、天国にいる憧れのロイ・オービソンに宛てたラヴソングなんだとか。いいエピソード。ドラマーはオートラックス(Autolux)のカーラ・アザール(Carla Azar)、ベーシストはケイジ・ジ・エレファント(Cage The Elephant)のダニエル・ティチェナー(Daniel Tichenor)。組み合わせもいいですね」

天野「このインディー・ディスコ感はU.S.・ガールズの最近のシングルにも近い感じで、超いいですよね~。無限に聴けちゃう。あと、亮太さんがめちゃくちゃ好きそうなライン……(笑)。アルバムがそろそろリリースされるようなので、楽しみに待ちましょう!」

 

Cola Boyy feat. The Avalanches “Don’t Forget Your Neighborhood”

天野「今週、最後に紹介するのは、カリフォルニアのオックスナードを拠点にしているシンガー・ソングライター/プロデューサーのコーラ・ボーイ! この曲は、アヴァランチーズをフィーチャーした爽やかなディスコ・ポップです」

田中「このコーラさん、モジャモジャ頭に髭、さらに丸メガネというキャラも最高ですね。これは好きにならずにはいられない! 彼のキャリアをさらっと紹介しておくと、本名はマシュー・ウランゴ(Matthew Urango)で、2018年にエールのニコラス・ゴダンが主宰するレーベル、レコード・メイカーズ(Record Makers)からリリースしたEP『Black Boogie Neon』が話題を集め、翌年には〈コーチェラ〉に出演しています」

天野「そして、2020年にはアヴァランチーズの新作『We Will Always Love You』の収録曲“We Go On”に、ミック・ジョーンズ御大と参加していました。一度聴いたら忘れられない、超個性的な歌声がすごい。この“Don’t Forget Your Neighborhood”を収録したデビュー・アルバム『Prosthetic Boombox』は、6月18日(金)にリリース。MGMTのアンドリュー・ヴァンウィンガーデン(Andrew VanWyngarden)や、ストーンズ・スロウからのリリースなどで知られるジョン・キャロル・カービー(John Carroll Kirby)ら、期待値を上げる面々が参加しています」

田中「サイケでメロウなポップ・サウンドになってそうですね。今後もコーラさんに注目したいです!」