間にネイ・パームのソロやクレヴァー・オースティンなどなどの周辺作品は出ていたものの、実に6年ぶりとなったサード・アルバム。移籍先がブレインフィーダーというのも納得の流れではあるものの、4人がアイデア豊かに編み上げてきた持ち味やオーガニックな美意識はもちろん変わらず。序盤をアグレッシヴに盛り上げる“Chivalry Is Not Dead”のような、かつてエクスペリメンタルなどと形容されていたような賑々しさも当然いいが、今回は比較的オーセンティックな“Red Room”や“Stone Or Lavender”のようなトラディショナルな作法のしなやかな歌唱と素朴な演奏に心を打たれる。なかでもアルトゥール・ヴェロカイがホーン/ストリングス・アレンジを施した“Get Sun”で開けていく視界の美しさよ。