初めて〈NIPPONNO ONNAWO UTAU〉の表題ではなくなった約2年半ぶりのオリジナル・アルバム。3か月連続配信シングルの第1弾だった“私の仕事”は、2020年にガラリと変わってしまった自分の生活や景色と重なり、聴くたびに胸がいっぱいになる。これまでの価値観が無理矢理リセットされて再構築となったあの頃、同じはずの情景が異なって見えたり、物事の感じ方が変わったり――そんな日々を経て出会ったこの曲は、優しく強く胸に響き、心に寄り添い、力を与えてくれる。NakamuraEmiの凄さを改めて感じた一曲だ。そこから〈どんな日を過ごしても世界は回る〉と軽快に歌う“いただきます”に続くのも素敵。彼女の説得力のある言葉の数々と、スッと芯の通った歌声は、これからも多くの人を救うのだろう。