実に7年ぶりとなる新アルバムがついに完成。先行配信された“ET(Densha)”は後半にノイズ/ドローンが続き、“Global Warming Kills Us All”もファニーなボコーダーと重いビートの組み合わせが不穏だったりと、黙示録的な作品を予感させたが、実質的なタイトル曲“Times”はミニマルかつトランシーなこのバンドらしい躍動感のある曲で、本作は現代における影と光の両側面を描き出したアルバムだと言える。録音は4年前のスマーフ男組の村松誉啓の追悼番組で中原昌也と即興演奏したのをきっかけに始まったそうで、ZAKと共にセッションを再構築し、長い時間をかけてサウンドデザインを磨き上げたのだろう。クラウトロックなラスト・ナンバー“Everything Valley”に至るまで、これぞニュー・ノーマル・ロック。