UKシーンきっての才媛が放つ3年ぶりの3作目。パンデミックと自身の出産により環境と心境が変化するなかで制作されたという内容は、これまで纏っていた独自のプログレッシヴなサウンドを脱ぎ去った一方で、彼女の芯にある親しみやすい音楽性が前面に押し出されている。Dマイルが手掛けた優美な“Messy Love”や、70年代風味のストリングスが効いた“Glad That You're Gone”、ラッキー・デイとの掛け合いが素晴らしい“Good Luck”など逸曲揃い。全体的にはネオ・ソウルのヴァイブが充満しており、ネイオの甘口なハイトーン歌唱がまろやかなソウルネスを醸す瞬間がたまらない。なかでもリアン・ラ・ハヴァスを迎えた女性讃歌“Woman”は声質の違う両者のハーモニーが絶品な、本作のベスト・トラック。