多種多様なビート・アプローチで現行ジャズ~ヒップホップを横断するドラマー/グルーブ・メイカーのネイト・スミス、2021年作。デイヴ・ホランド、クリス・ポッター、ホセ・ジェイムズ、黒田卓也など国内外での共演・参加作と並行して、次世代ミニマル・ファンクのVulfpeckのサイド・プロジェクトFearless Flyersでの活動やソロ作も精力的な重要なタームで完成された本作。2017年『Kinfolk: Postcards From Ever ywhere』の続編で、洗練のジャズ、メロディアスなソウル、剛柔なるビートが炸裂。大注目株のJ.ロス、R.カーター、B.ハワード参加も話題の本作はコンポーザー/プロデューサーとしての側面も深化した傑作。

 


奇才ジャズ・ドラマーの新作は2017年作の続編的な一枚。さまざまなフィールドを跨いで活動する彼らしい多彩な内容で、ヴァーノン・リード参加曲での速打ちも含めて本人の緩急弁えたドラムがキモとなるが、ジョエル・ロスのヴァイブ、レジーナ・カーターのヴァイオリン、マイケル・メイヨーやストークリーの歌、コカイのラップなど、ゲストと引き起こす化学反応が楽しい。ブリタニー・ハワードが歌うブルージーなジャズ“Fly(For Mike)”は絶品。