伏見瞬の著書『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュージック』が2021年12⽉17⽇(⾦)に刊行される。

⾳楽をはじめアートや演劇など表現文化全般に関する執筆を⾏いながら、旅⾏誌を擬態する批評誌「LOCUST」の編集⻑を務める批評家/ライターの伏見瞬。Mikikiでも数度執筆をしている彼が、初めての著書『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュージック』を上梓する。

『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュージック』は、多くの⼈々を魅了する稀代のバンドの魅⼒を、彼らの表現に含まれる〈分裂〉というキーワードで読み解く画期的論考だという。ポップでマニアック、優しく恐ろしく、爽やかにエロティックなバンド・スピッツが、なぜこれほどまでに愛されるのか? 本書では、その問いに対して、〈“個⼈”と“社会”〉〈“有名”と“無名”〉〈“反復”と“変化”〉〈“⽇本”と“アメリカ”〉〈“中⼼”と“周縁”〉〈“エロス”と“ノスタルジア”〉〈“⼈間”と“野⽣”〉〈“⽣”と“死”〉といった多様なテーマから論じられている。

伏見は、2019年に〈スピッツはなぜ「誰からも愛される」のか〜「分裂と絶望」の表現者〉という論考を現代ビジネスに寄稿している。本書は、その論をさらに広く、深く、精緻に展開した一冊だと言えそうだ。

『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュージック』はタワーレコードのほか、全国の書店およびECサイトで予約受付中。スピッツを論じた著作としても、新進気鋭の批評家の初の単著としても、要注目の一冊だ。

 


BOOK INFORMATION

伏見瞬 『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュージック』 イースト・プレス(2021)

発売日:2021年12月17日(金)
ISBN:9784781620350

⽬次
第1章 密やかさについて ─ “個⼈”と“社会”
第2章 コミュニケーションについて ─ “有名”と“無名”
第3章 サウンドについて ─ “とげ”と“まる”
第4章 メロディについて ─ “反復”と“変化”
第5章 国について ─ “⽇本”と“アメリカ”
第6章 居場所について ─ “中⼼”と“周縁”
第7章 性について ─ “エロス”と“ノスタルジア”
第8章 憧れについて ─ “⼈間”と“野⽣”
第9章 揺続(グルーヴ)について ─ “⽣”と“死”

 


PROFILE: 伏見 瞬(ふしみ しゅん)
東京⽣まれ。批評家/ライター。⾳楽をはじめ、表現⽂化全般に関する執筆を⾏いながら、旅⾏誌を擬態する批評誌「LOCUST」の編集⻑を務める。〈ゲンロン 佐々⽊敦 批評再⽣塾〉第3期、東浩紀審査員特別賞。本作が初の単著。