沖野修也がオーナーを務める渋谷・The Roomの30周年を記念したコンピ。バーやクラブとしてだけでなく、時にはスタジオとして、あるいは行き交う人々のタマリバとしてこの場が果たしてきた役割の重要性は本作に集結した顔ぶれを見れば一目瞭然で、元スタッフのDJ KAWASAKIや現店長のYOSUKE TOMINAGA、吉澤はじめ、ROOT SOULなどなど縁のある面々がズラリ。ファラオの血統を継ぐトモキ・サンダースの咽び泣くサックスをフィーチャーしたKYOTO JAZZ SEXTET“You’ve Got To Have Freedom”カヴァーを筆頭に、ヴァイナルのみに収録されてきたレア音源ばかりなのもたまらない(全11曲中9曲が初CD化)。耳を澄ませば、無音のはずの曲間からもそこに集った人々の息遣いが聴こえてくるようだ。