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開歌-かいか-の新作に綴られた日々とは?

 鮮やかに咲くような歌声を届けることがコンセプトの4人組グループで、まっすぐな歌唱と独特の情緒豊かな佇まいを持ち味に活動している開歌-かいか-。昨年2月の初フル・アルバム『折々』から約1年ぶりにこのたび2枚目のミニ・アルバム『日々』がリリースされました。今作は昨年10月に正式加入した山村伶那にとって最初の作品でもあり、3月26日をもって卒業する南雲咲楽にとっては最後の作品となります。日常の何気ない瞬間を切り取ったような歌世界がより特別なもののように響いてくるのは、そんな節目の空気感も手伝っているのかもしれません。

開歌-かいか- 『日々』 T-Palette(2023)

 サウンド・プロデュースを務めるタカハシヒョウリ作のリード曲“99色のブーケ”をはじめ、躍動するリズムと透明感のあるコーラスも美しい“ビューティフルデイズ”、そこからテンポアップしたリリカルな“春は絆創膏”、ポップしなないで作の“シリウスにマフラー”など、真摯な歌声がカラフルに咲いた全7曲入り。スケールを大きく広げたラストの“青い花の名”にもグッときてしまう好盤です。