ラストクエスチョンのラスト・アルバム!
8年前、2015年の春に始動(パズルガールズから派生した前身から数えればさらに歴史は遡れる)してから、パーティの編成を変更したり、所属事務所を離れて自主運営に移行しながら、〈ロールプレイングアイドル〉を謳ってマイペースに活動を続けてきたラストクエスチョン。近年はコロナ禍の状況に苦しみつつ、結成時からのメンバーである桃井美鈴(勇者)と、2016年12月に加入した月見むぎ(魔導士)の2人組になった2021年以降もコンスタントにライヴや楽曲配信を続けてきましたが、このたび6月24日開催のワンマン〈LAST QUESTION ~可惜夜、最後は笑顔で~〉にて冒険の幕を下ろすこととなりました。そして、そんなタイミングで届いたのが、およそ3年ぶりのアルバムとなる最後の作品『LAST』です。
一般流通のフィジカル作品は2020年6月のシングル『トライアングル/ラストクエスチョン』以来。全16曲を満載したアルバムには、昨年の“Reonett”を筆頭にコンビ体制での配信曲をすべて網羅し、さらにはこれまでの冒険で思い入れの強かったというナンバー、解散発表時に初披露された最新曲“マジカント”“魔法の歌”など初音源化の楽曲まで収録された、まさに終幕を飾るに相応しい内容に仕上がってきました。
初作『QUEST』(2015年)に収録された松隈ケンタ作の“ラストクエスチョン”、ゆーきゃんの詞曲×池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)編曲でボードゲームCD(2015年)に収録されていた“昔ラジオで聞いた”、トリオ時代の2作目『LIFE POINT』(2018年)収録の“恋水”と“いつか僕ら”、初の全国流通盤『777』(2019年)が初出となる“虹色メモワール”といったキャリアの節目の曲をコンビで再演し、近年の曲ではSAWAの手による超ポップな“おっちょこちょい”と“Never Ending Story”、メンバー作詞によるアッパーな“ときめく夏のメモリズム”やシリアスな“promise”など、グループのキャラクターを基盤にしながらも人間味の出てきた好曲が揃っています。ラストに置かれた“マジカント”と“魔法の歌”まで、聴きどころの詰まったメモリアルな一枚でしょう!