映画制作が根付いている国にはその国を代表する作品があるが、本作はチェコを代表する作品です。有識者たちがチェコ映画の最高峰の一つに挙げている。13世紀のボヘミア王国、その動乱の時代に翻弄された少女の過酷な愛の物語。当時と同じ素材・方法で小道具等を作成し、極寒の山奥で当時と同じように生活しながら548日間にもわたるロケーション撮影を行なったそう。その作り込まれた力強い映像美に圧倒され、自然主義的な物語に心揺さぶられます。1967年の公開後には再上映はされず、翌年のプラハの春とともに封印され、ビロード革命後に封印が解かれたとゆう曰くつきのエピソードにも惹かれてしまう。