
NegiccoってNegiccoなんだなって
――そしてマイペースなソロ活動も始まって。
「はい、ソロ活動が大きかったですね。あそこでソロをやらせてもらって、自分はこういう歌の表現もできるんだって気づかされて、これがまたNegiccoの曲としてもいい表現になったらいいなってつながっていくんですけど」
――Negiccoとして活動ペースを緩やかにして各自好きなことをやっていくモードチェンジみたいなものって、もちろん話し合いもあった結果そうなっていったと思うんですけど、ぽんちゃ的にはどういう認識だったんですか?
「ウイルス禍前に活動休止っていう状態だったんですけど、あの活動休止はみんなで話し合って、ペースを1回落として20周年に向けてシフトチェンジしていくっていう感じだったし、あの1年は私にとっても大きかったと思うので。ファンの人はどういう反応なんだろうとは思ってましたけど。
自然とそのままウイルス禍に入っちゃったから、それがなかったら、ライブもできないしどういう状況だったかちょっとわからないけど、Negiccoにとっては大事な……」
――そして、ぽんちゃにとっても大事な時期だった。
「私にとっては自分を見つめ直して落ち着かせて、クールダウンの期間だったのでとても大事だったなと思います。ヤバい状態のままずっとライブやり続けてたら壊れてましたね、喉というよりも自分の心が……」
――え!
「それがNegicco 20周年を迎えて、いま楽しくて幸せだって思えてるのが信じられないくらいで、続けてよかったなって素直に思いますし」
――そこで無理させない運営でよかったです。
「ホントです!」
――そしてNegiccoは3人が結婚して出産もするという、この20年間でも最大級の変化があったわけですけど、さっき久しぶりに3人でいるところを見て驚いたんですよ。主婦が3人いる感じがゼロで。
「ハハハハハハ! 確かに会う方会う方に〈ぜんぜん変わらないね!〉って言われることが多くて、NegiccoってNegiccoなんだなって」
――あの空気感のキープの仕方がすごいんですよ。
「ホントですか? 今朝もオムツ替えたりいろんなことしながら来ましたけど」
――そういう匂いがほとんどしないんですよね。
「豪さんにそう思ってもらえるのはうれしいです」
――ただ、この流れに進むのってけっこう勇気が必要だったと思うんですよ。アイドルの世界では前例のないことでもあったわけで。この流れをぽんちゃはどういうふうに見てました?
「まずNao☆ちゃんが先陣を切って、だからNao☆ちゃんが一番不安だったし、怖いってずっと言ってたんですけど。
もちろん前例のないことですから、事務所の人も発表を送信する手が震えたって言ってたし、発表する前にみんなで事務所に集まって、ファンの人が来て暴動じゃないけど、なんか……」
――ダハハハハ! まあ、それはさすがにないだろうけど、それぐらい何もわからない状態だったわけですね。
「そう、何が起きるかわからないから待機って感じでみんな事務所にずっといたらしくて。でも、何もないから1回帰って、次の日に事務所に来たらみんなお酒を持って〈おめでとう〉って来てくれたり、お花を持って〈おめでとうございます〉って来てくれたり、新潟のテレビ局さんは〈こちらが今回結婚を発表されたNegiccoのNao☆さんが所属する事務所です〉みたいな」
――ダハハハハ! そんな報道もあったんだ!
「新潟ではプチニュースみたいな感じになったりしてて、思いのほか祝福ムードで。ファンの方もたくさんの方が〈おめでとう〉って祝福してくださって」
――目に見えるトラブルはなかったですよね。
「豪さんとか嶺脇(育夫)社長のお力を借りてイベントやったりしながら報告したり。その道をNao☆ちゃんが作ってくれたので、私もかえぽ(Kaede)も発表させてもらって」