武道館から全国のライヴハウスまでを自由な空間に変えてきた6WHYZの次なる招待はアッパーな持ち味を全開にした初のEP! 空に届くくらいハイになろうぜ!
4月のセカンド・アルバム『xANADU』を経て、5月には初めての日本武道館公演〈ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP〉を開催、7月から9月にかけては全国19か所のライヴハウスを巡る〈ExWHYZ TOUR 2023 ‘eLATION’ part.1:Live House Series〉を完走するなど、着実にステップを駆け上がってきたExWHYZ(イクスワイズ)。この10月には楽曲プロデュースに関わるSeiho、大沢伸一、yahyelを各回のゲストに招いたZeppツアー〈ExWHYZ TOUR 2023 ‘eLATION’ part.2:with Special Guest Series〉を開催したばかりです。そんな多様な現場を通じて自信を深める彼女たちの進行形を詰め込んだのが、多彩な制作陣を迎えたEP『HOW HIGH?』。休養中のmidorikoも含む6人で臨んだ新機軸の楽曲が揃い、現在のExWHYZが醸成するハイな陽性のヴァイブスを自然に体現した充実作に仕上がっています。
私たちのいつものテンション
――今年のExWHYZはいろんな規模やスタイルでライヴしてきた印象ですね。
now「前は〈自分たちがこのライヴの雰囲気を作っていかなきゃ〉っていうことばっかり考えてたんですけど。最近はどの公演もマスター(ExWHYZファンの総称)と一緒に空間を作ってる感覚があるし、自分自身もいまがいちばん楽しめています。新しいチャレンジに対して物凄くワクワクしながら、考えることも含めて楽しく過ごせてるので、とっても良い感じです」
yu-ki「一度グループの終わりを経験したからこそ、一回一回のライヴでマスターに会えるのが嬉しくてたまらないですね。昔はライヴ中にミスっちゃうと最後まで引きずったりしてたんですけど、武道館はそれよりも楽しさが勝ったし、最後までマスターのみんなと同じ気持ちを共有できた感覚がありました。それから自分の見せ方を考えながらいろいろ試すようになって、グループでも個人でも作り上げている感覚があります」
mikina「武道館に立ったことで視界が開けた感じがありましたね。期待してくれる人の熱量も感じたし、〈これからもっとワクワクしていいんだな〉って私の中でいろんなドアが開いた感じがして。それで余裕が生まれたのかもしれないです。その後で距離の近いライヴハウスを回ったんですけど、武道館を経験してなければ、こんなにみんなの顔を見られてなかったなと思って。だから、全部が繋がってるのを感じながら過ごしてます」
maho「武道館では私たちと来てくれたマスターたちと〈お互い楽しんでいこう〉っていう絆みたいなものを感じられて。それがあったから〈eLATION〉ツアーでは、いろいろチャレンジしながら、お互いにその日の空気を自由に楽しむことができたかなっていう感じです」
mayu「ExWHYZの最初のツアーの頃は〈受け入れてもらえるかな〉みたいな気持ちが強かったんですよね。でも、武道館っていうデカい目標がひとつ立ってからは、そこまでの道程でマスターと私たちの信頼関係がどんどん増していって。ExWHYZに期待してくれるみんなが一緒に同じ気持ちで進んでくれたから、武道館も緊張しないで楽しめたし、そんなマスターへの信頼も込みで回った〈eLATION〉は、その時の感情のままにパフォーマンスして、みんなもまた熱で返してくれて……みたいにダイレクトに熱を交換できている感じがしています」
――そういった自信や余裕は今回のEP『HOW HIGH?』からも伝わりますね。
mayu「〈高揚感〉という意味の通り、〈eLATION〉ツアーは元気な私たちのいつものテンションで楽しめたと思っていて、『HOW HIGH?』にもその空気感はそのまま反映されています。楽曲面でも歌唱面でもチャレンジしつつ、固くならずに一曲一曲を楽しんで作れました」
maho「今回は良い意味でギャップがないというか、ExWHYZやメンバーのそのままが出たEPです。いままでのアルバム2枚はオープニングのSEから入り込む感じがありましたけど、今回は最初から良い意味で力を抜いた感じもあるし、私たちの雰囲気がよく出てる作品になったなって思います」
――オープニング曲がyahyelの山田健人さんと篠田ミルさんなのは過去のアルバム同様ですけど、今回の“6WHYZ”はEP全体の空気感を象徴する感じです。
now「はい、“6WHYZ”は6人の自己紹介ラップで、山田さんから見たメンバーごとの個性を歌詞にしてくださっています。ライヴではマスターのみんなも一人一人のターンが終わるごとにアガってくれるのが気持ち良いし、この前の沖縄では“LONGINESS REMIX”のフレーズをサンプリングしてみたり、ライヴごとにアレンジを効かせるのも楽しいです」
mikina「ライヴだとホントにやり方が無限大で、自分のパートの歌い方を変えてもいいし、合間のガヤも好きにやればやるほどおもしろくなるので、ライヴ心が試される曲ですね」
mayu「ちなみにツアーではdoriのパートでdoriの顔パネルが登場しました(笑)」
maho「笑顔ヴァージョンと真顔ヴァージョンの2面でね(笑)」
――それぞれの個性を踏まえたマイクリレーですが、yu-kiさんは〈雨女〉が公式になりましたね。
yu-ki「はい(笑)。ExWHYZになってから私はラップのパートが多いんですけど、この曲に関しては事前に山田さんから連絡が来て、今回はいつものブチ上げ系じゃなくて、ちょっと静かでクールめなラップにしてほしいって言われて。で、〈参考に聴いてみて〉って教えてもらったI.C.Iさんの曲を聴き込んでレコーディングに臨みました」
mikina「私も特にyahyelさんの曲だとカッコつけて歌うことが多いので、今回もそうしてたんですけど、レコーディングの途中で〈いつもの喋り言葉のテンションがいいかも〉みたいなディレクションがあって、キメすぎない素のテンションでやりました」
――mayuさんのパートは歌っぽい部分も交えた形になっています。
mayu「山田さんにラップが苦手なのを見抜かれてて、〈苦手意識あるんですよね〉って言ったら〈そうかと思って半分にした〉って(笑)」
――でも〈4番バッター〉ですからね。
mayu「そう、野球がわからないので調べて、〈そういう役割なんだ!〉って。自称と他称って意味が全然違うから、そうやって書いてもらえて嬉しかったです。あと、ちくわ(mayuの愛犬)の声が入ってるんですよ。家で鳴き声を録って、ついに音源デビューしました(笑)。そういう遊び心もいっぱい入ってる曲です」
――最後のmahoさんパートはトラックも変わってラスボス的な雰囲気です。
maho「まあ、最後なので、みんなの個性というか、いろんな色を楽しんだ後に、ちゃんと締めたいなと思ってます(笑)」
mayu「ExWHYZの裏番だからね」