
ステージには、満を持してデイヴィッド・フォスターが登場。ASKAとの共演がいよいよ実現した。デイヴィッドが手がけた曲を次々と披露。セリーヌ・ディオンの“トゥ・ラヴ・ユー・モア”はASKAの娘でスケールの大きなシンガー、宮﨑薫が歌唱。ショーが華やいだ。
「彼女は見せ方をよく知っていましたね。思っていたとおり、大きなステージが似合うシンガーでした。ゲストヴォーカルという大役をしっかりと果たしてくれた。あそこはシーンをぱっと変えたいところでした。実は僕は、“パワー・オブ・ラヴ”を歌ってほしかったんですよ。でも、デイヴィッドから送られてきたセットリスト候補にあったのが“トゥ・ラヴ・ユー・モア”でね。いい歌唱でした。彼女には今波が来ているのかもしれません。LAではデイヴィッドと食事もしているみたいです。ミュージシャンはワールドワイドじゃなくちゃだめだと、僕はいつも言っています。日本のシンガーも日本でだけ活動せずに、視線は常に世界に向いているべきだと、ね」
ASKAとデイヴィッドのステージで圧巻だったのはASKAがつくった“PRIDE”から、デイヴィッドが手がけたピーター・セテラ在籍時のシカゴの“素直になれなくて”に続き、再び“PRIDE”に戻るパフォーマンス。デイヴィッドの美しいピアノでASKAが歌い上げた。
「“PRIDE”もデイヴィッドの音を意識してつくった曲でした。あの流れはデイヴィッドのアイディアです。2曲は同じキーなんですよ」

“PRIDE”を制作したとき、ASKAはサウンドエンジニアに「デイヴィッド・フォスター」「シカゴ」というキーワードを伝えたという。
「曲が完成したときに、ああ、これが自分のやりたいサウンドだと思いました。デイヴィッド・フォスターのサウンドは洗練されていますが、音楽には強弱が大切だということも教えてくれました。ダダダンダダーン!というイントロに象徴されるようにね。僕が一番好きなデイヴィッドのサウンドは、ピーターがいた時代のシカゴです。だから、ピーターが参加していた時期のデイヴィッド・フォスター&フレンズに入れてほしかった。残念ながらフレンズの活動は終焉してしまいましたが、デイヴィッド・フォスターに憧れてつくった“PRIDE”をデイヴィッド・フォスターと一緒にやれたのは格別な体験です」
1曲目の“SAY YES”同様、ラストの“僕のwonderful world”をやることも、ASKAは早い時期に決めていたという。
「コロナがなければ生まれなかった楽曲です。僕は自分のためにつくる曲が多いんですけれど、この曲は、今だから、この時代だからつくっておきたい、残しておきたいという作品でした。コロナ禍になにがワンダフル・ワールドなんだ、と指摘されそうだけれど、それは覚悟の上でね。世の中がネガティブな波動を受け、僕の気持ちも沈んでしまい、日本が機能しなくなり。でも、こんなときだから温かい気持ちになれる歌をつくりたかったんです。ジャズに精通するデイヴィッドが気持ちよく演奏してくれることも期待しました」

ASKAがデイヴィッド・フォスターの音楽を知ったのはデビューから7、8年後。そのときの衝撃は大きく、自分が赤子のように感じたという。そのレジェンドと共演したショーで、感慨はあったのだろうか。
「マインドはだいぶ変わりましたね。今回僕はシンガーに徹して、フロントマンとしての役割を果たさせてもらおうと思って歌いました。デイヴィッドがどういうふうにステージを構築するか興味がある、ともショーの前には語っていたんですけれど、そういう思いも当日はまったく忘れていました。デイヴィッドと同じステージに上がれる喜びがすべてでしたね。デイヴィッドがリハーサル前に現れて、久しぶり、と手を振り合ったときから二人の世界に入っていました」
来日公演期間中、デイヴィッドは、これからのキャリアは新しい作品を手掛けるよりも音楽を楽しんでいきたいと話していた。一方ASKAはまだまだ新曲をつくっていきたいという。
「僕にはまだ新しいものをつくりたい強い欲求があるんです。ミュージシャンとしての自分のモチベーションを下げないためには、ずっと曲をつくれるという強い気持ちを維持しないといけません。新曲をつくるのは自分のため。自分がミュージシャンであるためです。ただし、コンサートはエンタテインメントなので、かつての曲も歌っていくことにはなるでしょう。お客さんは、自分の好きな曲を聴きたくて会場に集まってくれますから。新曲とかつての曲とのバランスを意識しながら、これからも僕は歌っていきます」
RELEASE INFORMATION

ASKA, DAVID FOSTER 『ASKA featuring DAVID FOSTER PREMIUM CONCERT 2023』 DADA label(2024)
■Blu-ray(Blu-ray+配信シリアルナンバー付き)
リリース日:2024年1月17日(水)
品番:DDLB-0024
販売形式:Blu-ray、ボックスケース/48Pブックレット付き
収録時間:125分
価格:16,500円(税込)
タワーレコード特典(先着):タワレコ特製フラットキーリング缶バッジ
■ストリーミング配信
リリース日:2024年1月17日(水)0:00
価格:4,620円(税込)
配信サイト:https://era.travel.gr.jp/Page/aska_davidfoster_premium_concert2023.aspx
※Blu-rayをご購⼊の⽅は2024年1⽉16⽇(火)12:00からシリアルナンバーを⼊⼒後、ストリーミング配信でもご覧いただけます
TRACKLIST
1. SAY YES
2. 憲兵も王様も居ない城
3. 共謀者
4. 迷宮のReplicant
5. はじまりはいつも雨
6. MY Mr. LONELY HEART
7. You Raise Me Up
8. Winter Games into St. Elmo’s Fire
9. Chicago Medley with Glory of Love
10. To Love You More
11. 即興曲2023
12. Man and Woman
13. next door
14. PRIDE / Hard to Say I’m Sorry
15. RED HILL
16. けれど空は青~close friend~
17. リハーサル
18. 晴天を誉めるなら夕暮れを待て
19. YAH YAH YAH
20. Be free
21. 僕のwonderful world
■アーティスト
アーティスト:ASKA/DAVID FOSTER
ゲストボーカル:宮﨑薫
ASKA BAND
Band Master / Piano:澤近泰輔
Drums:江口信夫
Bass:荻原基文
Guitar:鈴川真樹/是永巧一
Backing Vocal:SHUUBI/一木弘行
Get The Classics Strings
1st Violin:谷口いづみ/山本理紗/中島知恵/地行美穂
2nd Violin:徳永希和子/小寺里枝/矢野小百合/佐藤恵梨奈
Viola:河野百合名/山田那央/三品芽生
Cello:奥田日和/今井香織
Arranged by 澤近泰輔
TV INFORMATION
テレビ東京系全国特番「ASKA SPECIAL 運命の時空間~デイヴィッド・フォスター共演~」

放送日時:2024年1月21日(日)16:00~16:55
テレビ東京系全国ネット[テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送]
番組オフィシャルサイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/aska_sp/
ASKA オフィシャルサイト:https://www.fellows.tokyo/