90年代、間違いなく世界最強のライブロックンロールバンドだった
最初のころは、〈日本一のパンクドラマー〉の異名をとった中村の強力なプレイにバンド全体が引っ張られている感があったが、次第にバランスがとれるようになり、ブランキーは最高のライブバンドに成長した。断言してもいいが、彼らが活動中の1990年代に於いて、世界最強のライブロックンロールバンドは間違いなくブランキーだった。
ピリピリした孤高な緊張感を漂わせ、人を寄せ付けぬ剣呑な雰囲気を醸しだしていた彼らの初期ライブは、演奏が終わっても客席は拍手も歓声もなく、静まりかえっていた。つまらないのではなく、あまりに凄すぎてどう反応したらいいのかわからなかったのだ。そんなバンドは後にも先にもブランキーだけだった。
バンドの存在が大きくなるにつれ、そんな彼らのライブは大きな拍手や歓声に包まれ、モッシュや合唱さえも起こるようになった。服装はカラフルになり、曲調はポップになって、ブランキーは共有されるようになったのだ。“赤いタンバリン”“ダンデライオン”(共に1998年)といったヒット曲も生まれ、ようやく彼らはその実力にふさわしい人気を得たのである。
なぜ最後のライブがフジロックのステージだったか?
2000年5月、最終アルバム『HARLEM JETS』発売と共に解散を発表。デビュー前から彼らを取材し続けてきた筆者が見ても、もうそろそろ限界かなと感じていた。おそらく多くのファンにとっても同様だろう。ブランキーにはいつ解散してもおかしくないような緊張感が常に漂っていた。彼らにとってバンド活動とは安易な融和や薄っぺらな連帯や安っぽい友情ではなく、自らの実存を賭けた食うか食われるかの闘いだったからだ。
ラストツアーの模様は最終となる7月8、9日の横浜アリーナでの公演を収録した映像作品「LAST DANCE」と、そこに至るまでの様子を収めたドキュメンタリー映画「VANISHING POINT」で確認できるが、実はブランキーのラストライブは同年7月28日のFUJI ROCK FESTIVALである。翌日のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTと共に、フジロック史上GREEN STAGEのトリを務めた唯一の日本人アーティストがブランキーなのだ(日本人のみの出演だった2021年を除く)。
なぜラストライブがフェスティバルだったのか。それはブランキーの遺産を次の世代に渡したい、という思いからだ。ワンマンライブという場ではなく、誰でも参加可能なフェスティバル、それも世界に向けた大型フェスで彼らの音楽を刻みつけ、新しい世代に引き継ぎたい。そんな思いが、最後の力を振り絞ったような壮絶かつ爽快なライブに込められていた。その意思を、解散して24年がたった今改めて強く感じる。
それ以来、ブランキーは公の場では演奏していない。メンバーはそれぞれ独自の活動を展開しているし、時には共にスタジオに入ってセッションをしていたりするようだが、3人揃ってブランキーとして人前に出たことは一度もない。今回の再発プロジェクトが最終的にどういう結果を生むかはまるでわからないが、彼らの意思を継いだ若い世代は今までもたくさん出てきたし、これから先も出現し続けるはずだ。
RELEASE INFORMATION
BLANKEY JET CITY『LAST DANCE』
2024年7⽉10⽇(⽔)よりApple Music、Spotify、Amazon Musicほか主要サブスクリプションサービスなどで配信開始
BLANKEY JET CITY全曲
2024年7月28日(日)よりApple Music、Spotify、Amazon Musicほか主要サブスクリプションサービスなどで配信開始
リリース日:2024年9月25日(水)
品番:UPJY-9442/3
価格:6,050円(税込)
初アナログ化/2枚組・Wジャケット仕様/180g重量盤/生産限定盤
TRACKLIST
SIDE A
1. CAT WAS DEAD
2. 僕の心を取り戻すために
3. 胸がこわれそう
SIDE B
1. 不良少年のうた
2. TEXAS
SIDE C
1. 公園
2. ガードレールに座りながら
3. あてのない世界
SIDE D
1. 狂った朝日
2. MOTHER
リリース日:2024年9月25日(水)
品番:UPJY-9444/5
価格:6,050円(税込)
初アナログ化/2枚組・Wジャケット仕様/180g重量盤/生産限定盤
TRACKLIST
SIDE A
1. RAIN DOG
2. 冬のセーター
3. SOON CRAZY
SIDE B
1. ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車
2. 絶望という名の地下鉄
3. とけちまいたいのさ
SIDEC
1. ★★★★★★★
2. クリスマスと黒いブーツ
3. Bang!
SIDE D
1. ディズニーランドヘ
2. 2人の旅
3. 小麦色の斜面
リリース日:2024年11月27日(水)
品番:UPJY-9446/7
価格:6,050円(税込)
初アナログ化/2枚組・Wジャケット仕様/180g重量盤/生産限定盤
SIDE A
1. PUNKY BAD HIP
2. RED-RUM(夢見るBell Boy)
3. D.I.J.のピストル
SIDE B
1. 死神のサングラス
2. 12 月
3. ROBOT
SIDE C
1. ライラック
2. ヴァニラ
3. 車泥棒
SIDE D
1. ICE CANDY
2. 3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ
3. 悪いひとたち
リリース日:2024年11月27日(水)
品番:UPJY-9448
価格:4,950円(税込)
初アナログ化/1枚組/180g重量盤/生産限定盤
TRACKLIST
SIDE A
1. おまえが欲しい
2. Sweet Milk Shake
3. Orange
4. 脱落
SIDE B
1. 綺麗な首飾り
2. 鉄の月
PROFILE: BLANKEY JET CITY
浅井健一(ボーカル/ギター)、照井利幸(ベース)、中村達也(ドラムス)からなる〈音楽〉の強さと美しさが極限まで昇華された3ピースロックバンド、BLANKEY JET CITY。当時から〈存在自体が奇跡〉と評されるほどに、この超個性的な3人による圧倒的なパフォーマンスとその世界観は、音楽を愛する人々の心を強く揺さぶり、2000年の解散後もいまだに音楽シーンに絶大な影響力を誇り、全世代から激しくリスペクトされ続けている。
特設サイト:https://umusic.jp/bjc
YouTube:https://www.youtube.com/@BLANKEY_JET_CITY_Official
X:https://x.com/BJC_officialX
Instagram:https://www.instagram.com/blankeyjetcity_official







