
自分たちをカッコいいと思ってないとバンドなんてできない
――そこから注目を浴びてブッキングが増え、規模感が上がっていくスピードは相対的に見てかなり速かったと思うんですけど、その現象についてはどう感じていましたか?
鈴木「自信が持てるようになりました」
――自信が持てるようになった鍵は?
鈴木「楽しいからもっと満足できる演奏をしようとするし、そういう曲を作ろうとする。たぶん100パーセント満足することなんてないんでしょうけど、その繰り返しによっておのずと自信がついてきたんだと思います」
マツシマ「ナルシストだね(笑)」
釘屋「バンドなんてそもそも自発的に始めたことだし、自分たちのことをカッコいいと思ってないと、人前で歌うとか楽器やるとか、恥ずかしくてできたもんじゃないよ」
城戸「バンド名のインパクトもあったのかな? いずれにしても、まだまだ先に進みたいという気持ちが強いので、これまでの活動がベストだなんて思うことはないけど……。
ただ、バンドを組みたくても組めなかった頃の自分に教えてあげたいなっていうのは思いますね。一緒に一つのものに向かって高めていけるメンバーに出会えるなんて、奇跡みたいなことだから」
鈴木「違うメンバーと演奏したこともあるけど、肩身が狭いというか、のびのび演奏できるのは暴動クラブだけなんですよね」
――4人のマッチングは今回のアルバムのジャケット写真、今日のファッションなどからも伝わってくるんですけど、ビジュアルに対するこだわりはありますか?
城戸「そこは個の集まりっていう感じがしますね。でも、統一感は自然と生まれていて」
マツシマ「みんな長髪で、意図的にファッションや化粧を音楽性とリンクさせていると思われることもあるんですけど、そこは音楽とは関係なく、好きなものを着て好きに楽しんでいるだけなんです」

モノは買った人の生活に入り込む
――現状サブスクで聴けるのは先行配信された“Born to Kill”と“ROAD RUNNER”の2曲だけで、アルバムはCDのみのリリースです。私は主体的な選択をとりわけ意識しているリリースの方法だと感じたのですが、そこはやはり意図があるのでしょうか?
釘屋「サブスクに否定的なわけではなくて、好みの問題ですね。僕はモノを買って聴く、所有することが好きで。アプリ上で聴くことやデータで持っていることと、CDやレコードを買ってきて開封して聴いて、聴き終わったものを自分の棚に置くことって、音楽と生活の距離感や重みがそもそも違うじゃないですか。モノとしてあることが大事で、モノは買った人の生活の一部に入り込みますよね。自分たちの作品もそうであってほしいです」
マツシマ「説得力も違ってくるよね。レコードの中にその人が生きている感じがする」
城戸「音楽って形のない芸術だからこそ、CDやレコードは形として持てることが嬉しいんですよね。そういうモノが何十年、何百年も経ってから物理的に発掘される、みたいなことにもロマンを感じます」
――そして、このアルバムはまさにフィジカルならでは、24ページのブックレット付き。写真はザ・ローリング・ストーンズのオフィシャルカメラマンとして知られる有賀幹夫さんが撮られたそうですね。
釘屋「ビニールを剥いでケースを開いてブックレットを見る、っていうのがいいんですよね。自分はそういう風に音楽を聴いてきたので。有賀さんに撮ってもらえて光栄でした」