Photo by 有賀幹夫

暴動クラブが2024年8月28日に東京・渋谷のクラブクアトロでワンマンライブ〈暴動集会〉を開催した。

暴動クラブは、8月7日に1stアルバム『暴動クラブ』をリリース。その翌日に品切れや売り切れが続出したとのことで、CDのみのリリース、サブスクリプションサービスやYouTubeなど配信の合算がなかったにもかかわらず、8月19日付のオリコン週間インディーズアルバムランキングで7位、オリコン週間ROCKアルバムランキングで12位にチャートインした。

同作のリリースから3週間後に、暴動クラブがワンマンライブを開催した。以下、ライブの模様と有賀幹夫による写真が届いている。

CDが売れる、レコードが売れるバンドとして一斉に注目を浴びている暴動クラブのはじめての700人規模のワンマンライブは、当日開演前にSOLD OUT! 超満員の会場にはロックンロールを愛する若者から紳士淑女まであらゆる世代が集まった。ロックンロールだけは10代から80代、いやもっと上までが共通言語で語れる唯一の音楽だ。世代で区切ることができないから生き方になり、未来へバトンされていく。それはどこまでもアナログで面倒で、非効率的ではあるが、生きている実感に満ちあふれている。エネルギーが違う!

アルバムの1曲目のビート・ナンバー“とめられない”からはじまり、本編ラストのグラム・ポップ・チューン“シニカル・ベイビー”まで、挑発的で破壊的でチャーミングなロックンロール・ショーは、情報操作された流行に踊らされている東京の夜にロマンティックで毒のある華を咲かせた。アンコールではルースターズもカバーしているインストゥルメンタル・ロックンロール“ワイプアウト”から本家本元ルースターズの名曲でアルバムにも収録されているカバー“C.M.C.”で会場は一気に爆裂都市に! フロアにはルースターズのリズム・セクション井上富雄と池畑潤次の姿も!

悪魔のようなメイクに退廃的でキャンプな衣裳、全曲生音でギミックが一切ないライブは、YouTubeやTikTokやサブスクの再生数に振りまわされている現代の音楽シーンへの強烈な一撃となり、デジタルな脳を破壊し、マーケティングに明け暮れる時代の奴隷たちの度肝を抜いた。世代や趣向で音楽をカテゴライズしているのは最早日本のロックだけで時代遅れもはなはだしい。欧米ははるか60年代から大人も若者も男も女もノンバイナリーも共存している。クリエイション・レーベルの創始者アラン・マッギーの名言が暴動クラブにリンクする。「ロックンロールはアンチ・マーケティングだ!」

アンコールの最後にVoの釘屋玄のMCで、2025年4月22日 恵比寿リキッドルームでのワンマンギグが発表された! 詳細は後日とのこと。RCサクセション1980年4月5日久保講堂での伝説のライブ『RHAPSODY』の如く、日本のロックの新しい歴史を刻印する一夜となるだろう。

Photo by 有賀幹夫

なおMikikiは、暴動クラブのメンバー4人へのインタビューを掲載している。撮り下ろし写真とともにアルバムを掘り下げ、彼らのスタンスを浮き彫りにした内容になっているので、ぜひ読んでほしい。

 


RELEASE INFORMATION

暴動クラブ 『暴動クラブ』 BEAT EAST/FORLIFE SONGS(2024)

リリース日:2024年8月7日(水)
品番:FSCR-1
価格:3,300円(税込)
CD/モノラル録音
※CDのみの発売で、配信等はありません。

TRACKLIST
1. とめられない 作詞・作曲 釘屋 玄 編曲 暴動クラブ
2. Born to Kill 作詞 釘屋 玄 作曲 マツシマライズ 編曲 暴動クラブ
3. ロケッツ 作詞 釘屋 玄 作曲 城戸”ROSIE”ヒナコ 編曲 暴動クラブ
4. すかんぴん・ブギ 作詞・作曲 釘屋 玄 編曲 暴動クラブ
5. カリフォルニアガール 作詞・作曲 釘屋 玄 編曲 暴動クラブ
6. ROAD RUNNER  作詞・作曲 Ellas McDaniel 編曲 暴動クラブ
7. まちぼうけ 作詞・作曲 釘屋 玄 編曲 暴動クラブ
8. いとしのクロエ 作詞 釘屋 玄 作曲 マツシマライズ 編曲 暴動クラブ
9. Voodoo Rag 作曲 マツシマライズ 編曲 暴動クラブ
10. チェルシーガール 作詞 釘屋 玄 作曲 マツシマライズ 編曲 暴動クラブ
11. C.M.C.  作詞 大江慎也 作曲The Roosters 編曲 暴動クラブ

Produced by Takashi “Mr.PAN” Manabe (THE NEATBEATS)
Recorded and Mixed by Takashi “Mr.PAN” Manabe (THE NEATBEATS)
Mastered by Rollin’ T-Jimmy & Takashi “Mr.PAN” Manabe (THE NEATBEATS) 
Recorded / Mixed / Mastered at Grand-Frog Studios