前作から4年ぶりとなる6作目。20曲のうち実に12曲がTVや映画、CMで使用された楽曲で、一聴するだけでどの作品に起用されたものかを思い出せるほど映像と曲の密接な結びつきを感じる一方で、リスナー一人一人の心に寄り添って響くような距離の近さもあって、米津玄師というアーティストの凄さを改めて感じる。また、共演したアイナ・ジ・エンドとの異なるヴォーカルがクセになるポップで浮遊感のある“マルゲリータ”、爽快さを持ちながら次の世界へと誘うように変化する“LOST CORNER”といった新曲群を経て、眠りから緩やかに目覚めていくような“おはよう”で終わる構成も印象的だ。