特有のしなやかなグルーヴを支えていたドラマーが脱退し、3人組になったバンドが通算6作目を完成させた。ライヴ・サポートを務めている元CHAIのYUNAらが叩く強靭かつソリッドなドラムで新フェイズを提示しつつ、それ以上に2000年代初頭のエレクトロニカやマイクロ・ハウスを参照にしたエディット感がフレッシュ。“slowboat”で亀田誠治を制作に迎えているように、ギターなどサウンドは尖っているが、痛いところはなく、快楽的に着地している点も素晴らしい。彼ら流の“メモリーズ・カスタム”とでも言えそうな“blue poetry”、コンパクト・マナーのメロディアスなテクノ“Air”など名曲だらけ。