音楽の記事が中心のMikikiですが、作家や写真家、映像作家、漫画家、演劇関係者など関わってもらう方は多種多様。そこで、音楽関係以外の表現者のみなさんが好きな音楽は?という興味からスタートさせたのが連載〈My Favorite Songs〉です。毎回、1人の選曲者が設定したテーマと、それにもとづく3曲以上の選曲を記事化。〈あの人がこの音楽を好きだったんだ〉という発見や、音楽とほかのカルチャーのクロスオーバーを楽しんでもらえたら幸いです。第9回は、加茂慶太郎「ちょうどいい入り口」と阿佐ヶ谷スパイダース「さらば黄昏」という2作の演劇作品への出演を控える俳優の内藤ゆきさんが登場。 *Mikiki編集部
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選曲によせて
友達になってくれる曲
こんな私とも友達になってくれる曲を選曲しました。固く心に決めたことも目先の欲望に負けて寄り道しているうちに気付けば夜になっているような私です。いい加減そろそろ両親を具体的に助けたい。自分自身もシャキッとしたい。音楽はいつも聴いています。聴かない日はないです。選曲した曲は、ダラダラしている時もイケている時も、悲しくて呼吸もしたくない時でも変わらず友達のままでいてくれる曲です。
他にもいっぱいあるんだけどとりあえず5曲を選びました。難しかった!
踊ってばかりの国 “口づけを交わそう”
(2015年作『SONGS』収録曲)
一時期これしか聴いてない時がありました。散歩していても、電車に乗ってても、時には変な動きをしながら聴いていました。私はオリジナルの変な踊りをしながら音楽を聴くのが小さい頃から好きなんです。
一番古い記憶の変な踊りは、「忍たま乱太郎」の“勇気100%”に合わせて踊る中途半端なコサックダンス。こだわりは絶対に満面の笑みでコサックすること。苦手な保育園から帰って来てからテレビの前で踊る自分の動きと表情に笑い転げていました。
YUKI “恋人よ(version)”
(2003年作『commune』収録曲)
アルバム『commune』バージョンのこの曲が大好きです。寂しい時、でもまだ寂しいままでいたい時に聴きます。恋人に対してだけじゃなく友達や愛犬のこともこの曲のように想っている。
スネオヘアー “コミュニケーション”
(2003年作『東京ビバーク』収録曲)
先ほどのYUKIのアルバム『commune』にて“恋人よ”の次がこの曲です。
でもスネオヘアーです! YUKIバージョンも言わずもがな大好きだけど淡々と歌うスネオヘアーバージョンが大好きです。少し涼しくなった夏の終わりに聴きたいです。でも秋も冬もいいなあ。本当は粉ミルクみたいな甘い匂いがする春の中で聴きたいんだけど花粉症で音楽どころじゃない……。
工藤祐次郎 “犬と私”
(2023年作『ボン・ボヤージュブギ』収録曲)
犬と私、私と犬。とぼけた顔でてくてく歩く実家の犬。最近は目が見えなくなって来たけれど散歩には絶対に行きたい犬。散歩中に足に紐が絡まって不思議そうにこちらを見上げてくる犬。犬の可愛さと切なさが詰まった曲。
チャットモンチー “コンビニエンスハネムーン”
(2012年作『変身』収録曲)
最近コンビニのバイトを期間限定で始めたのをきっかけに久しぶりに聴いたらあまりに良くて寝る前に聴いていたのに覚醒した。何でもない日常を大きく捉えてゆるく楽しめる人は友達でも他人でも大好きです。そういう自分自身も大好きです。
INFORMATION
加茂慶太郎「ちょうどいい入り口」


構成・演出:加茂慶太郎
出演:片山桃子、上条拳斗、内藤ゆき、味園晶、加茂慶太郎
日程:2025年
8月26日(火)20:00〜
8月27日(水)13:00〜/18:30〜
※上演時間約75分+終演後Q&A約20分
場所:ぽんプラザホール(福岡市博多区祇園町8-3 4F)
料金:一般チケット 2,000円
学生 & U22割 1,000円
応援チケット 4,000円(特典あり)
人と出会うとき、わたしたちは互いに探り合い、そして見定めるようなまなざしを向けることがある。そこで自分は相手から何を受け取り、何に照らして判断をしているだろうか。
この作品は「出会い」の場面に手を加えて、そうした心の動きに敏感になってみる試みから始まる。出演者たちはまず、「人にそう見られたくない」自分のネガティブなイメージをあえて言葉にして、名札のように身につけて舞台上に集まる。そこにはすぐに関係性が生まれ、小さな社会が形成されていく。言葉を交わし何かをする、一つひとつの行為が出来事として連なってゆく上演という空間で、まなざしは交錯する。
チケットお取り扱い:teket https://teket.jp/13342/51597
公式HP:https://sites.google.com/view/kamokeitaro/just-right-entering
阿佐ヶ谷スパイダース「さらば黄昏」


ざわつく住民たち。
あの日以来、駐在としてこの村を守ってきた流れ者の竹井巡査。
還暦を過ぎ、いよいよ故郷に帰って余生を過ごそうと旅立つ直前、飛び込んできた報せ。
あいつが、帰ってくる。
小さな村の正義がぐらりと揺れる。
長塚圭史の書き下ろし新作。
2025年11月、阿佐ヶ谷スパイダースが秋の下北沢へやってきます。
・本公演はWキャストによる2バージョンでの実施となりますが、配役などの詳細は後日発表します。
・受付・開場は開演の30分前から。
・バックステージツアーを毎回終演後に実施します。
・プレトーク・バックステージツアー・視覚障がい観劇サポートの詳細は後日、劇団ウェブサイト・SNSにてお知らせします。
・車いすでご来場のお客様は劇団ウェブサイトまたはお電話でお問い合わせください。
■公演日程 ・会場
【東京公演】
公演日程:2025年11月8日(土)〜30日(日)
会場:小劇場 楽園
〒155-0031
東京都世田谷区北沢2-10-18 地下1F
03-3466-0903
【松本公演】
公演日程:2025年12月6日(土)
会場:まつもと市民芸術館 小ホール
〒390-0815
長野県松本市深志3-10-1
※詳細は後日発表
■チケット情報
【チケット料金】(全席自由席・税込)
・開幕割:4,000円
・一般:6,000円
・U25:3,000円(25歳以下・要証明書提示)
・ギフトチケット:6,000円(購入時の日時指定は不要)
【チケット発売日】
劇団先行:2025年9月6日(土)〜10日(水)
一般発売:2025年9月27日(土)
★劇団先行特典
~劇団先行期間にチケットを購入した方には下記の特典があります~
・一般価格 6,000円→5,800円(開幕割、U25の割引はございません)
・オリジナルチケット進呈(当日劇場にてお渡しいたします)
・劇団先行はどなたでも購入可能です。先行期間中に劇団ホームページ内の予約サイトにてチケットをご購入ください。予約サイトは、発売日直前にアップいたします。
・未就学児の入場は不可となります。
・U25、ギフトチケットは公式サイトのみでの取り扱い。
・ギフトチケットは先に必要な枚数だけ購入し、贈られた相手が後から日時指定できるプレゼント用のチケットです。予定を立てづらいお知り合いやご家族などへの贈り物としてぜひご利用ください。
・公演中止の場合を除き、チケットの変更・払い戻しは致しません。
【チケット取り扱い】
阿佐ヶ谷スパイダース(手数料無料)
イープラス
チケットぴあ
カンフェティ TEL:050-3092-0051(平日10:00~17:00)
■キャスト
中村まこと
李千鶴 大久保祥太郎
西山斗真 すやまあきら
中山祐一朗 志甫まゆ子
宮崎柊太 板崎泰帆
内藤ゆき 木村美月
長塚圭史 村岡希美
※Wキャストの配役は後日発表いたします
■スタッフ
作・演出:長塚圭史
音楽:中村大史
美術:片平圭衣子
照明:北澤真
音響:小林遥
音響監修:加藤温
衣裳:柿野彩
ヘアメイク:河村陽子
大道具:鈴木太朗 唐崎修
舞台部:桂川裕行 足立充章 福澤諭志 小山梨花
舞台監督:内間遼
演出助手:木村美月 内藤ゆき
宣伝美術:唐崎修 片平圭衣子
Web:伊達暁
視覚障がい観劇サポート:清水あいみ
視覚障がい観劇サポート協力:(株)CCH(軟骨伝導イヤホン提供)
票券:熊谷由子
制作:下村はるか 筒井未来
主催:一般社団法人 阿佐ヶ谷スパイダース
■特設サイト
https://asagayaspiders.com/pg5901187.html
PROFILE: 内藤ゆき
1993年、福岡県うまれ。水瓶座。阿佐ヶ谷スパイダースの劇団員。俳優活動の他に趣味でnoteを書いています。自主企画にも挑戦しました。炊飯器でお米を炊いて炊けたら終わる演劇「夏の毛になる」の次回作は2026年に上演予定です。
X:https://x.com/naitouuki
Instagram:https://www.instagram.com/naito_uki
note:https://note.com/ukiukiyuki24