
夏感満載な一体感を生んだtonunのライブ
続いて多ジャンルの音楽性を滑らかにミックスしつつポップスに消化して歌うシンガーソングライター、tonunがオンステージ。前のほうには女性のファンが多く集まっていた。


グルーヴィーな“東京cruisin’”に始まり、アコギでリズムを刻みながら色気のあるボーカルを聴かせる。彼は「今日は素敵なイベントに呼んでいただき、ありがとうございます。初めての方もそうじゃない方も一緒に楽しんでいけたらと思ってます。よろしくお願いします」と挨拶。続く“Wake Up Sunday Morning”の甘い歌声を聞きながら、(そのなかで歌われる)「心地良い風」は確かにここにも吹いているなと感じた。

またtonunはこれまで夏を感じさせる曲、夏を背景にした曲を数多く発表してきたが、この日も〈summer〉というワードがタイトルに入った曲を前半で2曲。まず「baby 夏が来たよ 夏が来たよ 弾けるサマータイム」と歌われる疾走感ありの弾ける新曲“bubble summer”。オーディエンスのノリと手拍子もよく、tonunは「初めてなのに、みなさんいい手拍子でしたね」と、その反応に満足気だった。

そして「もう1曲、夏の曲をやりたいんですけど、まだリリースしてない曲で。ちょうど夏が終わる頃に聴くとエモーショナルになる曲です」と言って、この時点では未発表だった“last summer”(8月27日に配信の新曲)を初披露。

そのあとはエレクトリックギターに持ち替えて、切ない愛の歌“触れていたい”を。さらに“Sweet My Lady”、そして「せっかくなので立って演奏しようかな」と立ち上がって歌ったファンキーな“Friday Night”を続け、最後は「何分まで? もう1曲やれるかな?」と時間を気にしながらも、「サマーグルーヴで君とダンス」と繰り返される“琥珀色の素肌”をアコギで弾き語った。夏感満載。弾き語りでもグルーヴあり。みんなの手拍子もそこに入って確かな一体感が生まれた。

哀愁とメロウさが海を想起させるMichael Kanekoのパフォーマンス
湘南生まれ南カリフォルニア育ちのシンガーソングライターであるMichael Kanekoは、この日、5曲を歌った。まずはギター弾き語りで“Strangers In The Night”。続いて打ち込みのビートとギターで“Daydreams”。甘いtonunのボーカルとは種類は違うが、Michaelのボーカルもまた色気がある。柔らかさと哀愁。メロウこの上ない。この曲の終盤ではハンズアップを促し、観客の多くが手をあげて横に振っていた。「改めまして、Michael Kanekoです。楽しんでますか? ちょっとバラード多めでいいですか? あんまり盛り上げないです(笑)」。そう、盛り上がって楽しむようなライブではない。が、このチルな感覚がたまらなくいいのだ。


次の“maybe”もまたじわじわと沁み入るスロー曲で、白昼夢を見ている感覚もあったが、そのギター音には深い説得力があった。ここで「じゃあ、1曲だけ盛り上げようかな。タイのバンドとコラボした曲をみんなで!」とMichael。タイのトロピカルポップのパイオニア的バンド、temp.とコラボレーションした“Alone”だ。「パラパ~、パパ~ラパ~」とコーラス部分をみんなに歌わせる彼。柔らかなシンガロング。いい雰囲気だ。


「XinUさん、今日は呼んでくれてありがとうございました」と彼は言い、最後はエレキを弾いて切なくも美しい名曲“Lovers”を。夕陽のキレイな海が頭に浮かぶ。海を見ながら聴きたくなる。終盤のギターソロには熱情があった。