ディアフーフってサウンドが潔白で、とにかく剥き出しだよなあ。と、いつもおもう。唯一無二の歌声をもつサトミの美しく透き通った可愛らしいヴォーカルと、バンドが繰り出すキレッキレでキャッチーなアンサンブルとの邂逅はやはり奇跡としか言いようがない。結成20周年を迎えてなおインディロックシーンの最重要アーティストで在り続けるバンドが約2年ぶりに発表する最新作は、2006年のMy Bloody Valentine《Lose My Breath》の名カヴァーを彷彿させる美しい楽曲から、ラモーンズみたいにパンキッシュなサウンドまで、とにかくバラエティに富んだ聴きどころ満載の面白さが詰まっている。
〈美しい島〉と題された2年ぶりの新作は、結成20周年を飾るメモリアルな一枚に。キャッチーなメロディーと似非トロピカルなムードのリズムが楽しいオープナーや、ラモーンズにインスパイアされたというノイジーなパンク、サトミとグレッグのツイン・ヴォーカルにドキッとするドリーム・ポップなど、どの曲も粒揃い! 変拍子&奇抜な曲展開も目立ち、これぞディアフーフ!と唸らされるウィットに富んだ内容です!!